とってもデリケートな子供のお肌。すぐにかぶれてしまったりして、パパママとしては心配ですよね。
お肌がカサカサしているけど、これってただの乾燥肌なの?
それとも、もしかしてアトピー?
今回は、乾燥肌とアトピーの見分け方に加え、それぞれの対応法もご紹介します。
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乾燥肌とアトピー
赤ちゃんのお肌
赤ちゃんのお肌は大人に比べて皮膚が薄いので、お肌の水分量も少なめなのが特徴です。特に頬のあたりはカサカサしやすく、乾燥などの影響を受けやすいパーツでもあります。
生後1ヶ月くらいまでは皮脂がたくさん分泌されていますが、それ以降はどんどん皮脂の分泌も減っていき、更に乾燥しやすくなります。
乾燥肌とアトピーの見分け方
アトピーという言葉は聞いたことがある方も多いと思いますが、症状について詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。
アトピー性皮膚炎とは、皮膚湿疹の病気です。とても痒くなったり、なかなか治らないのが特徴です。全身のあらゆるところにできますが、特に肘や首、顔や耳の下などにできやすいのです。
症状が軽い場合はカサカサ程度ですが、悪化してくるとお肌がジュクジュクして、皮膚がボロボロ剥けてきてしまいます。
アトピー性皮膚炎の段階別症例写真
引用:マルホ株式会社HP
見た目だけでは乾燥肌とアトピーの見分けがつきにくいのですが、痒みのレベルや治るまでの時間でざっくりと区別を付けることができます。
乾燥肌の場合は、クリームなどをとけて保湿すれば痒みも治まるし、数日後には症状もよくなってますよね。
アトピー性皮膚炎の場合は痒みがなかなか収まらず、何をしても掻いてしまう。クリームなどを付けると症状は軽くなるものの、完全に治らずぶり返してしまうのです。
- 痒みレベル(保湿しても痒くてどうしようも無い場合はアトピーの可能性あり)
- 治癒レベル(保湿をしてもなかなか治らない場合はアトピーの可能性あり)
赤ちゃんのお肌がブツブツに・・・そんなときはこちらもチェック↓
乾燥肌、アトピーの対応方法
乾燥肌の対応方法
お肌が乾燥してきたな、と感じたときは、やはり保湿に限ります。朝起きた時やお風呂上がり、手を洗った後は、都度保湿をしてあげましょう。
ベタつきを抑えたい方は、保湿効果の高いミルクローションを選ぶと良いでしょう。なかなかこまめに保湿できないときは、全身を保湿した後、気になる部分に軟膏を付けておくと保湿効果が持続します。
保湿についてはこちらの記事でもご紹介していますので、チェックしてみてくださいね。↓
お医者さんに処方してもらった塗り薬を使用する場合と違い、市販品を購入する際は含有成分を必ずチェックしてください。「オーガニック」と記載されているとなんとなく体に良さそうに思えてしまいますが、ナッツオイルなどアレルギーとなりうる食材の成分が含まれていることがあります。もしもナッツアレルギーになる可能性がある赤ちゃんが、ナッツオイルを含んだローションやクリームを塗ってしまうと、アレルギーを発祥させたり、症状を悪化させてしまう事があります。
こちらの記事でアレルギーについて詳しく説明しています。
アトピーが疑われる場合の対応方法
アトピーを悪化させる原因は乾燥だけではありません。原因については後ほど詳しくご紹介しますが、アレルギーやストレスなども原因となることがあります。
また、前述したとおり自分でアトピーだと決めつけるのは危険なので、自分で判断して医薬品には手を出さず、まずは基本のお手入れ方法を実践してみましょう。
春、夏になると梅雨や夏のジメジメした空気のせいでとっても蒸れますよね。蒸れると汗をかくのでますますお肌がかぶれやすくなります。汗をかいたらこまめに拭いて、お肌に優しく汗を吸ってくれる綿(コットン)素材のお洋服を着せてあげましょう。
秋、冬煮なると空気が乾燥してきて、逆にお肌がカサカサになります。全身の保湿は必要不可欠です。
あとは、ニットやセーターが直接肌に触れないよう、必ず綿のインナーを着せてあげましょう。ニットやセーターが直接肌に触れると、痒くなって掻いてしまうんです。
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なぜ乾燥肌、アトピーになるの?
乾燥肌になるのはなぜ?
乾燥肌は冬の乾燥した時期になりやすいのが特徴です。ママさんも手やお顔がカサカサになってしまうという方も多いのではないでしょうか。男性ホルモンには皮脂を分泌させる役割があるのですが、赤ちゃんや女性には男性ホルモンが少なく乾燥しやすいのです。
冬場は石けんでゴシゴシ洗うだけでも脂が落ちて言ってしまうので、夏場に比べてより一層カサカサになってしまうのです。
アトピーになるのはなぜ?
内因(もともとなりやすい体質)の場合
もともとパパママやその家族がアレルギー体質だと、赤ちゃんにも遺伝してアレルギーやアトピー体質になることがあります。アトピー性皮膚炎の人には、セラミドと天然保湿因子(皮膚の角質にある水分を保ってくれる物質)が不足しています。
加えて、アトピーを悪化させる物質にさらされると更に症状が悪化し、バリア機能がますます低下してしまうのです。悪化させる物質については後ほどご紹介します。
セラミドは誰の肌にでもある成分
健やかな肌の「角層」の中では、何層もの角層細胞が重なっています。そして、角層細胞どうしのすき間を満たし、細胞どうしや水分をつなぎとめているのが、肌の必須成分「セラミド」です。「セラミド」は、肌の奥から生まれてきます。
引用:花王HP
外因(まわりからの影響でなる)場合
アトピー体質じゃない人も、まわりからの影響でアトピーになることもあります。排気ガスや大気汚染、食べ物の欧米化などがアレルギー疾患の原因となり、近年アレルギーで悩む方の数が増えてきているのです。
実はアレルギーによって引き起こされる4疾患の中に、アトピー性皮膚炎も含まれています。この4疾患についても、後ほどご紹介するアトピーを悪化させる物質を吸い込むことで発症したり、悪化したりします。
- 食物アレルギー
- アトピー性皮膚炎
- 気管支喘息
- アレルギー性鼻炎/アレルギー性粘膜炎
花粉症なんかもアレルギー症状の一つですが、「花粉のバケツ(許容量)は人によって違い、それがいっぱいになると花粉症になる」と言いますよね。アレルギー全般に同じ事が言えるので、まわりの環境が原因でアトピーになる可能性も人それぞれなのです。
アトピーを悪化させる物質(悪化因子)
アトピーを更に悪化させてしまう物質を悪化因子と言うのですが、アトピーの人が悪化因子にさらされると、更に症状が悪くなってしまいます。また、これらにさらされることでアレルギーを発症することがあります。
アレルギー的因子とは、アレルギーを引き起こす可能性があるものです。
- 食べ物
- ダニ、ハウスダスト
- 花粉
- 細菌、真菌
- スキンケア製品(化粧品、クリーム) など
非アレルギー的因子とは、アレルギー発症の直接的な原因にはならないものの、アトピーを悪化させるものです。
- 汗
- 乾燥
- 化学物質
- 肌に合わないスキンケア製品
- ストレス
- 細菌、真菌 など
予防方法はあるの?
乾燥肌の対応方法で紹介させてもらった事を普段から実践してもらえれば、乾燥肌の予防にもなります。お風呂上がりや朝起きた時、手を洗った後は必ず保湿をしましょう。お顔から足先までまんべんなく保湿をしてあげた方が、部分的に保湿をするよりもぐっと効果が高くなります。
アトピーを引き起こす(悪化させる)物質は、お肌のバリア機能が低いところから侵入してくることがあります。今のところはなんともなくても、お肌が弱っているところを見つけて入り込んでくる事があるのです。
国立成育医療研究センター(外部リンク)の研究結果でも、乳幼児の頃から毎日全身を保湿した赤ちゃんは、乾燥したところのみ保湿した赤ちゃんに比べ、アトピーの発症率が30%低いことが証明されています。
まとめ
- 赤ちゃんのお肌は大人よりも敏感で乾燥しやすい。
- 乾燥肌とアトピーの症状は似ているけれど、痒みや治癒までの症状に差が現れる。
- 乾燥肌、アトピー共に保湿が大切。
- アトピー肌の子には綿(コットン)の洋服や肌着を着せる。
- 乳幼児のころから毎日全身を保湿してあげれば、乾燥肌のみならずアトピーを予防/抑制することができる
アトピーになってしまうと、我が子のお肌が傷だらけになって親としても見てられないですよね。赤ちゃんのうちからケアしてあげることで、もともとアトピー体質の子でも症状をぐっと軽くしてあげることができます。
毎日の水仕事で乾燥してしまうママの手も、赤ちゃんの保湿と一緒に潤してあげれば一石二鳥!今日から我が子の全身保湿をはじめて、お肌トラブルを減らしていきましょう。