「怒る」というのは誰もが経験したことがあり、子育てをしていく上でも避けて通れませんよね。
何度注意しても同じことを繰り返す我が子を見て「だからダメって言ってるでしょ!」と怒鳴ってしまった…という経験、子育て中なら誰にでもあるのではないでしょうか。
そんな「怒る」という感情について、絵本を通してお子さんと一緒に考えてみませんか?
子供と一緒に大人も読みたい「怒る」がテーマの絵本おすすめ5選をご紹介します。
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「怒る」がテーマの絵本おすすめ5選
①『ママがおこるとかなしいの』
仲良しのお友達と喧嘩してしまったメグちゃん。家族に相談してみるけれど、なんだか自分の気持ちとはちょっと違うことを言われます。でもおばあちゃんが言ってくれた言葉は、メグちゃんの気持ちにぴったりでした。
自我に目覚める2〜3歳頃から読むことができ、育児で悩む大人にもジーンと響くあたたかいお話。やさしいタッチで描かれたイラストにも癒やされます。子供の気持ちに寄り添うことの大切さに気付かせてくれます。
②『おこる』
作者の実体験をもとに描かれた絵本。主人公が「〇〇しておこられた」というエピソードから始まり、誰にも怒られない島へ行ったり、今度は自分が怒ったエピソードなどが続きます。
怒らないための解決策が見つかるわけではありませんが、「なんで ひとは おこるんだろう。」「なるべく おこらない ひとに なりたいんだけどなぁ。」といったフレーズから「怒る」という感情について大人も子供も考えさせられる一冊です。
③『おこらせるくん』
「おこらせるくん」はママをおこらせるために生きています。幼稚園に行かなきゃいけないのに、わがまま放題のおこらせるくんに、ママはおこってばかり。おこらせるくんの行動に、同じくらいの子を持つママはきっと「わかる〜」と共感してしまうはず。
そんなおこらせるくんは、お誕生日に「おこらないママがほしい」と言います。
でもママがおこるのは、おこらせるくんのことが大好きだから。他の子だったらこんな風におこらないのよ、とママはおこらせるくんがママにとって特別な存在であることを伝えます。
④『おこりんぼママ』
ママに怒鳴られて、体がバラバラになってしまったペンギンの子供。自分ではなかなか元通りにできないのてすが、それをママが元通りに縫い付けてくれました。そしてママは「ごめんね」と謝ります。
怒って体をバラバラにしてしまうのも、それを元に戻すのもママにしかできません。
ついつい子供を怒ってしまうこともありますが、その後にしっかり縫い合わせてあげるのを忘れないようにしたいものですね。
⑤『また おこられてん』
父ちゃんと一緒にお風呂に入っているときに、母ちゃんに怒られたことを相談するけんちゃん。母ちゃんに嫌われてしまったのではないかと、少し落ち込んでいます。
部屋が散らかっているのは、一緒に「にんじゃごっこ」をしたかったから…など、子供の行動の裏にある気持ちを大人にも気付かせてくれます。
家族の絆を再確認させてくれる一冊です。
子供を怒ってしまう理由
「こんな子になってほしい」という思いが「こうするべき」という干渉になってしまい、それが期待通りにならないときに怒りとなります。
最初は子供に優しく伝えていても、何度も同じことを繰り返されるとイライラしてしまう…ということもありますよね。
子供は何度言っても分かりません。この世に生まれてまだ数年しか経っていませんし、色々なことを理解するのは難しいのです。そして理解できたとしても、その通りに行動するというのもまた、さらに難しいことなのです。
同じことを繰り返されるとイライラしてしまうものですが、なるべく感情的にならずに何度でも説明しましょう。
「怒る」ことが子供に与える影響
親が感情的に怒ってしまうと、子供に恐怖心を与えてしまうだけでなく、自己肯定感の低下にもつながります。
自己肯定感が低いと、以下のような特徴が見られることがあります。
- 自分は大切にされていないと感じる
- 感情のコントロールが難しくなる
- 友達とうまく関わることができない など
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怒り過ぎないためにはどうしたら良い?
「怒る」というより「注意する」
例えば道路に飛び出そうとしたり、お友達のことを叩いてしまったのに、親として何も言わない訳にはいきませんよね。命や安全に関わること、社会的に認められにくいことは子供にしっかりと伝える必要があります。
そのようなときは「怒る」というより「注意する」という気持ちで伝えましょう。子供の目を見てゆっくり話すようにするのがポイントです。
怒りのレベルを5段階で表現
自分の今の怒り具合を5段階で表す、という方法もあります。これなら今ママがどれくらい怒っているのか子供にもわかりやすいですし、怒りがMAXになる前に対策をしようと考えることができますよね。
子供が小さい頃の写真や動画を見る
「子供が小さい頃の写真や動画を見たら優しくなれた」というママは多く、意外と効果があるようです。
今では「早く食べなさい!」なんて怒ってしまうかもしれませんが、以前はフォークを持って自分で食べるだけでもすごいことだったはず。
可愛かった昔の姿を見たり、成長した今の姿を再確認することで、また子供を褒めてあげたり、優しく接することができるかもしれません。
自分のことも大切にする
親自身が自分に余裕のない状態だと、どうしてもイライラしやすくなり、子供にも当たってしまいがちですよね。ママがゆとりを持って過ごせれば、必要以上に怒ってしまうことは減らせます。
子供を大切にするのと同じくらい、親も自分のことを大切にしましょう。
下記の記事では、家事の時短テクなどをご紹介しています。心にゆとりを持てるよう、ぜひチェックしてみてくださいね。
子供を怒ってしまったときは…
そうは言っても。親だって人間。感情的に怒ってしまうことはどうしてもありますよね。そんなときは、以下のことを意識してみてください。
怒った理由を説明する
なぜ怒られたのか分からないままだと、子供はまた同じことを繰り返したり、モヤモヤした気持ちが残ったままになってしまいます。
なぜ怒ったのか理由をしっかり説明することで、子供もだんだんと物事の判断ができるようになっていきますよ。
子供にごめんねと謝る
「ちょっと言い過ぎたかな…」「あんなに強く怒る必要はなかったな…」と、後になって思うこともありますよね。
親も悪かったなと思ったら、「怒りすぎちゃってごめんね」と素直に伝えましょう。
子供の言い分を聞く・代弁してあげる
自分の考えをしっかり説明できる年齢であれば、子供がなぜ怒られるようなことをしたのか、言い分を聞いてあげましょう。
ただし、まだ自分の気持ちをうまく言葉にすることができない2〜3歳くらいの子供の場合は少し注意が必要です。「どうして叩くの?」などと聞かれても、自分もどうして叩いたのかわからないからです。言葉にできないから手が出てしまったのに、その理由を聞かれてもまだ答えることはできません。そんなときは「おもちゃを貸して欲しかったのかな?」など、子供の気持ちを代弁してあげることが大切です。
でもちょっとモヤモヤするのは、絵本やネットの情報なんかもみんな、怒るのはママなのよね…
パパも甘やかしてばかりじゃなくて、たまにはガツンと言ってくれていいのよ!
まとめ
- 「怒る」がテーマの絵本には、怒るという感情について考えるきっかけになるもの、子供の気持ちを代弁してくれるもの、ママの気持ちを伝えられるものなどがある
- 親が感情的に怒ってばかりだと、子供の自己肯定感の低下につながる
- 怒りすぎないためには「注意する」という気持ちで、子供の目を見てゆっくり話すと良い
- 親も自分のことを大切にして、心に余裕を持つことが大切
- 怒りすぎたときは理由をきちんと説明することや、子供の気持ちを聞いたり代弁してあげると良い
今回ご紹介した絵本の中には、「読んで反省した…」というママの声も数多く見られました。
絵本の中にもあったように、子供を怒るのもちゃんとした子に育ってほしいという母の愛。子供を大切に思っているからこそ怒ってしまう…ということもありますよね。
ただ、子供に求め過ぎていないか、少し立ち止まって考えてみることも必要かもしれません。
「怒る」という感情とうまく付き合いながら子育てして行きたいものですね。