抱っこ紐って、赤ちゃんの顔をしっかり見てお話できたりパパやママの体と密着できたりと、幸せな時間を過ごせますよね。ただ無視できないのが抱っこしているときの腰痛…。赤ちゃんが大きくなるにつれ、お出掛けできる範囲が広がる分、体にかかる負担も大きくなります。
そこで、今回は抱っこ紐と腰痛にまつわるおさえておきたいポイントをご紹介したいと思います。これを読めば、悩んでいる腰痛が軽減されるヒントやアイテムが見つかりますよ。
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なぜ腰痛になる?
抱っこ紐を使い始めてから腰痛になったパターン
- 腰が反った状態になっている
- 腰に負担のかかる抱っこ紐を使用している
1の場合、抱っこ紐が大きいため「反り腰」になっていることが考えられます。自分が反ることで抱っこ紐の中の赤ちゃんのバランスを保とうとしているのですが、これは無意識でやっていることが多いようです。
2の場合、肩紐が浮いてしまい腰だけに負担がかかっていることが考えられます。特定の場所でなく、肩と腰にバランスよく負荷がかかるのが理想的です。
腰痛だから抱っこ紐を使い始めたパターン
「腰痛持ちだから素手抱っこがつらい。抱っこ紐、助けて~!」というパターンが多いのではないでしょうか。たしかに抱っこ紐を使うとずいぶん楽に感じますよね。
しかしそれでもまだ痛いという方は、腰痛にならない姿勢を保てる(反り腰にならない)、赤ちゃんとしっかり密着できる抱っこ紐を選んでみましょう。
赤ちゃんと密着しないと、重心が抱っこしている人から離れ重たく感じてしまいます。そうするとまたかたよって体に負担がかかり腰痛や肩こり、片頭痛など不調の無限ループになってしまいます。
おんぶによる腰痛のパターン
おんぶによる腰痛は、反り腰によるものと猫背で前傾になりすぎてのものと2パターンあります。海外製の抱っこ紐は低い位置にしか背負うことができないため、極端に前かがみになったり逆に猫背になったりすることが多いようです。(赤ちゃんの様子がわからないと不安ですもんね)
低い位置のおんぶであっても、普段立っているときと同じような姿勢でいられるようにストラップの調整をしたり、おんぶをするときに普段の姿勢より少しだけ姿勢が猫背になるくらいの状態だと楽に過ごすことができますよ。
授乳中の姿勢も腰痛に影響することも。思い当たるな…という方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
キャリータイプとスリングタイプ、どちらが良い?
抱っこ紐にはキャリータイプとスリングタイプに分かれています。自分の体型や用途に合うタイプの抱っこ紐はどちらでしょう?
キャリータイプ
お散歩のときに便利なキャリータイプ。1つでいろいろな抱き方ができることや、頑丈で安定感に優れていることが特徴です。対面抱っこ(縦抱っこ)・横抱っこ・前向き抱っこ・腰抱っこ・おんぶと、ほとんどの商品が3Wayや5Wayに対応しているので、シーンによって使い分けられます。
腰ベルトの付いているタイプであれば、赤ちゃんの重さを肩と腰で分散することができるので、肩こりや腰痛持ちのパパやママには向いているでしょう。
ただ機能面が充実しているためコンパクトにはなりません。徒歩でのお出掛けが多い方におすすめの抱っこ紐です。
お出掛けが数倍楽しくなる、こんな動画もぜひご覧ください。
スリングタイプ
簡単に着脱でき携帯性に優れているのはスリングタイプ。授乳にも便利ですよ。赤ちゃんを包むように抱っこできるので安心感のある抱き心地ですが、クッション性や支えがないため手で支えないといけません。
最近はキャリータイプよりもおしゃれなものが増え、人気が高まっています。また折りたたむとコンパクトになるのでマザーズバックにしまいやすいですし、着脱が簡単なのでベビーカーと併用する方にもおすすめです。
ただ、間違った使い方をすると、赤ちゃんの股関節脱臼や窒息、落下などのトラブルにつながってしまうので、正しく使うことが何より大切です。
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腰痛回避の5つのポイント
自分に合った抱っこ紐を見つける
一口に抱っこ紐と言ってもいろいろなタイプが販売されていますよね。あなたの体型やニーズに合った抱っこ紐はこの中にありますように!
- エルゴ
抱っこ紐といえば、エルゴと言っても過言ではないくらい知名度の高い抱っこ紐です。以前は新生児のときだけ使用するインサートは別売りでしたが、最近はエルゴ本体と一体化しているものも。
- ベビービョルン
エルゴと並んで有名なのがこちら。エルゴのようなインサートがなくても、新生児から安心して首を支えることができる構造と、メッシュ素材の抱っこ紐というところが人気のポイントです。
- ミアミリー
「育児腰痛」に悩むママがつくった、新しいタイプの抱っこ紐。ヒップシートがしっかりしており、人間工学に基づいたデザインで、腰痛や肩こりの原因となる抱っこの負担を軽減してくれます。腰痛持ちママの救世主ですね。
- ベビーケターン
複雑な巻き方やバックルがなく、5通りの抱き方で新生児3.6キロ~15.8キロまでの赤ちゃんを抱っこできる、特許取得済の抱っこ紐です。留め金やバックルを一切使っていないので、帝王切開後のお腹にひもや器具が直接当たらないというメリットがあります。(や、や、やさしい…)
自分に合う抱っこ紐がわからない!抱っこ紐迷子の方はぜひこちらもご覧ください。
無理せず整骨院へ
小さい子どもがいるし腰痛くらいで病院にはいけないなと思ってしまいがちですが、たかが腰痛されど腰痛です!体の不調がある中での育児はなかなか笑顔でいられません。では、整骨院ではどんな治療が受けられるのでしょうか。一例をご紹介いたします。
- 患部に電気を当てる
- ハンドマッサージ
- 鍼、お灸(症状によって)
なかなか頻繁に通院することは難しいとは思いますが、整骨院によっては診療時間の終わる間際なら患者さんが少ないので子連れでもいいですよ~といってくれる場合もあります。整骨院の先生と話すことでママの気分転換にも繋がると思うので、気軽に診てもらえる整骨院が見つかるといいですね。
骨盤矯正
出産のために大きく開いた骨盤は、産後少しずつ戻っていきますが歪んでいる状態のままだと正しい位置に戻ることができません。骨盤の歪みは、腰痛や肩こり、むくみや冷えの原因になってしまいます。また妊娠中には「リラクシン」というホルモンが分泌され靭帯が緩み関節が不安定になることで、腰痛や背中の痛みが出ます。
骨盤矯正は整体で治療してもらうイメージですが、整骨院でも治療してもらえることがあります。お値段は整体よりもリーズナブルなので、整骨院のホームページでぜひ調べてみてください。
腰を鍛えて腰痛予防
骨盤が反ってしまったり腰回りの筋力の低下が腰痛の原因になります。では、手軽におうちでできる筋トレやストレッチをご紹介しましょう。
- スクワット
足を肩幅に開き、つま先を外側に向けがに股の体勢にし、そのままスクワットを10回。たくさんやる必要はないので筋トレというよりもストレッチ感覚でやってみてください。
- 肩甲骨体操
- 椅子に腰かけ背筋を伸ばす
- 両手を腰のあたりで組む
- 肩甲骨を寄せる
- ゆっくり深く息を吸う
- ゆっくり息を吐きながら、だんだん首を後ろに倒す
- 天井を3秒見たらゆっくり首を戻す
※首に痛みがある場合は無理をせず、肩甲骨を寄せるだけでも効果はあります。3回繰り返して行いましょう。
抱っこ紐の正しい装着方法を知る
意外と知らない、正しい抱っこ紐の装着方法。わたしは慣れているわ~という方も、もう1度ご確認を。
- 腰ベルトの位置
おへその上辺りに巻く。(腰骨の上は骨盤の向きが悪くなる)
- 肩紐
肩甲骨の内側にかかるくらいしっかりと胸ストラップを締める。(楽だからとストラップを緩めると逆に体に負担がかかる)
動画でもチェックをどうぞ。
ふにゃふにゃの新生児から抱っこ紐を使うのは、なかなか難しい…。そもそも新生児から必要なの?という方は、こちらの記事がおすすめ。
便利グッズ
最近は抱っこ紐に関連する、便利グッズをたくさん目にします。長時間のお出掛けは体にこたえますが、少しでもパパやママがハッピーに過ごせるようなグッズをご紹介しましょう。
- エルゴカバー
これを抱っこのときに赤ちゃんのおしりのクッション代わりにも。低身長のママだと、抱っこ紐を広げたまま装着していると地面に引きずってしまいますよね。このカバーを使えばそんな悩みも一気に解消!中にはいろいろな柄の生地を使って、ハンドメイドで販売されている方もいますよ。
- 防寒抱っこ紐カバー
抱っこのときにはもちろん、ベビーカーに乗っているときに上から掛けたりマルチに使えますね。
- ボルバン
ベビーカーに乗ってくれない抱っこマンにはこちらがおすすめです。抱っこ紐よりも着脱に時間がかからないので、手軽に使えますね。
まとめ
- 腰痛の原因
- 抱っこ紐の使用時に反り腰になっている
- 腰に負担がかかる抱っこ紐を使用している
- 赤ちゃんの重心が離れ無理な体勢で抱っこしている
- おんぶのときに反り腰や猫背になっている
- 1つの抱っこ紐で何通りの抱き方ができるキャリータイプと、携帯性に優れて安心感のある抱き心地のスリングタイプ。抱っこする人の体型や用途によって抱っこ紐を選ぶとよい。
- 腰痛回避の5つのポイント
- 自分に合う抱っこ紐を見つける
- 無理せず整骨院に行く
- 骨盤矯正を受ける(整骨院でも診察可)
- 腰を鍛えて腰痛予防をする
- 抱っこ紐の正しい装着方法を知る
いかがだったでしょうか。抱っこ紐=赤ちゃんが使うものと思われがちですが、「まだ歩けないから抱っこする」という他にも「迷子にならないようにとりあえずママ(パパ)にくくりつけておく」という用途で抱っこ紐を使うこともあるので、抱っこ紐とは長いお付き合いですよね。ということは腰痛や肩こり、片頭痛とも長いお付き合いということになります。
この記事をきっかけに自分に本当に合う抱っこ紐を見直したり、痛みを我慢せずに整骨院に行ってみようと思えるきっかけになれば…と思います。明日からも、皆さんが快適に抱っこ紐ライフを過ごせますように。