生ハム、好きな方多いんじゃないでしょうか?私もお店で生ハムのサラダを食べた時に、あの絶妙な塩加減がたまらなかったのを覚えています。
妊娠中は食べるものに気を使って避けてきた方もそろそろあの塩気が恋しいのでは?でも授乳中はいいのかな?塩分が多いし授乳中のお母さんは母乳のこと、気になりますよね。
よくわからない生ハムのこと、食べる時に注意すること。母乳、赤ちゃんにどんな影響が出るのか、色々調べてみました。
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生ハムは生肉なの?
そもそも生ハムは生肉なのでしょうか?「ラックスハム」とも呼ばれる生ハムは、肉を長時間塩漬けした後、低温で燻煙したり乾燥熟成したもので、生肉とは違うものなんです。だからといって絶対大丈夫ということではありません。
厚生労働省のホームページにはこのような記述があります。
冷蔵庫に長期間保存され、加熱せずにそのまま食べられる食品は、原因となりえますので注意が必要です。
◆リステリア食中毒の主な原因食品例
・生ハムなどの食肉加工品
・未殺菌乳、ナチュラルチーズなどの乳製品(加熱をせずに製造されるもの)
・スモークサーモンなどの魚介類加工品
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生ハムの摂取量目安
生ハムは高タンパクで、ビタミンB1、ビタミンB6、ナイアシン、パントテン酸(これらは皮ふや粘膜の健康維持を助ける働きをします)、カリウム(血圧を下げる働きがあり、ナトリウムとバランスをとりながら血圧を調整します)と栄養豊富です。
しかし脂質や塩分も多いので、食べる量は注意したい食材。生ハム2枚でお味噌汁一杯分ほどの塩分があるんです。
成人女性の1日分に取っていい塩分量は7.0gくらい。生ハムの1gの塩分量は393mgほど。生ハムを35g摂取すると1日分の塩分摂取になります。
塩分を摂りすぎると血液がドロドロになり、血液からできている母乳にも影響を与えてしまいます。授乳中に生ハムを食べるなら、他の食材から塩分摂取も考えて1日5g~10g程度に抑えておくのが理想的です。
野菜(ブロッコリーやグリーンアスパラ、トマト、ホウレン草)
果物(バナナにキウイ、オレンジやみかんといった柑橘類、柿)などが余分なナトリウムを排泄してくれます
でも、残りの塩分を食事の中でどう取るか、なんて考えるのはめんどくさいですよね。そんな時は、生ハムの方を減塩しちゃいましょう。
・アボカドに巻いて、2〜3時間おく
・水切りした豆腐に巻いて、数時間おく
生ハムを食べるときに注意したい3つのこと
①感染症
生ハムや生肉にはトキソプラズマやリステリアという菌類がいることがあるため、それに感染してしまう恐れがあります。その感染症とはどのようなものなのでしょうか?
トキソプラズマ症
トキソプラズマという原虫による感染症で、主にネコ科の動物の体内で卵を産みます。初めて感染した動物の排泄物で水や土が汚染され、その水や土を口にした動物へと感染します。そのため生肉や野菜なども汚染されている可能性はあります。
また公園の砂場には猫が排泄することがあり、舞い上がった砂などが体内に入り感染、ガーデニングで土を触っていてなど、感染源はたくさんあります。
◉土をいじるときは手袋をする、外から帰ってきたら手洗い・うがい、あたり前のことですがとても重要です。
◉野菜や果物はよく洗ってから調理してください。
・外に出すことはしない
・キスなど過剰なスキンシップは避ける
などに注意してくださいね。
健康な人が感染しても症状はほとんど現れませんが、まれに軽い風邪に似た症状が出ることがあります。しかし、妊娠中に初めて感染すると流産や死産になることがあったり、胎児に重篤な症状が出ることがあります。
リステリア感染症
リステリア菌により起こる食中毒の一種で、冷蔵庫内や塩を使った食品の中でも増殖できるのが特徴です。(生ハムはかなりの塩分がありますが、その中でも死滅しないということですね。)
赤ちゃんや高齢者など免疫が低下している方に感染しやすく、恐ろしいのは妊娠中は健康な大人より20倍以上も感染しやすい、という点です。
この感染症にかかると胃腸炎のような症状が出ることがありますが、健康な人にはほとんど影響はありません。ただし妊娠中にかかると、急な発熱から風邪のような症状が現れ自然流産や早産、子宮内胎児死亡に至るということもあります。
風邪だと思っていたら、感染症にかかっていたなんてことも・・・
赤ちゃんの場合は、「生まれてどのくらい経ってから感染したか」で現れる症状が違います。生後1週間以内では死亡率が高く、生後1週以降~8週までは髄膜炎(脳に炎症が起こり、意識障害やけいれんを起こす重篤な感染症)の割合が高いです。
他にも発熱、不機嫌、ぐったりしている、顔色が悪い、呼吸が浅く速いといった症状が多くみられます。
万が一、食べものからの菌で食中毒になってしまっても、母乳を飲んだ赤ちゃんへ菌が移行することはありません。
②母親の免疫が弱まっている時に、赤ちゃんへ二次感染する可能性が!
いくら母乳には影響がないとはいえ、体調がすぐれない時などは、生ハムを食べるのは避けたほうがいいでしょう。
もし母親が感染して下痢や嘔吐を繰り返す。その中で普段何気なく触れているものに菌がついてしまうことや、赤ちゃんに触れることで二次感染することは十分考えられることだからです。
また、下痢や嘔吐による脱水症状で、母乳の出が悪くなることもあります。
③加熱不十分だと菌は残ってしまう!
これらの菌は付着していたとしても、加熱することで死滅することがわかっているので、安全に食べることができます。しかし、十分な加熱ができていなかったり、肉を切った包丁やまな板をきちんと洗わないことで、他の食材を調理する時に感染することも考えられます。
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まとめ
- 生ハムには、胎児に重篤な症状をおこす可能性のある細菌がいることがあります
- トキソプラズマ症
- リステリア感染症
- 生ハムは、妊娠中には避けたほうが良いが、授乳中には食べてもOK
- 授乳中にお母さんが感染しても、母乳を介して赤ちゃんが感染することはない
- 体調がすぐれない時は、生ハムを食べることは避ける(赤ちゃんへの二次感染の恐れ)
- 加熱することで細菌は死滅する
私はトキソプラズマ抗体検査は陰性(感染無し)でしたが、妊娠時の生ハムのことはほとんど分かっていませんでした。今考えると恐ろしい話ですが、これを読んでいただいている方には妊娠中はもちろん、授乳中も是非気をつけてほしいと思っています。
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