あまり聞きなじみのない、日本脳炎。じつは子どもの予防接種のスケジュールにしっかりと組み込まれている病気なんです。
この日本脳炎ワクチン、副反応にリスクがあるかもしれないということで、かつては政府が「積極的には勧めない」としていたってこと、知ってますか?
今ちょっぴり不安になったあなた。安心してください!これから日本脳炎のこと、予防接種の副反応や、ワクチンを接種するにあたって気をつけたいことなどを紹介しちゃいます。ちょっとでも不安を解消して、予防接種にのぞみましょう!
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ワクチン接種の前に知っておこう!日本脳炎とは?
子どもの予防接種って種類が多いし、一度にたくさん受けることもあるし…で、副反応や症状をよく知らないまま受けていませんか?
もし、ワクチンの副反応で熱が出たり体調が悪くなったりしても、小さい子がそれを自分で伝えるのってなかなか難しいことですよね。でも、親がどんな副反応が現れるかを知っていれば、子どものちょっとした変化で体調の悪さに気づけるかもしれません。
さて、我が家の次の予防接種は、日本脳炎ワクチンだそうです。調べたことをまとめてみたので、もし我が家と同じような方がいれば一緒に日本脳炎について知っていきましょう。
日本脳炎ってどんな病気?
日本脳炎の予防は、インフルエンザや風邪のようにマスクやうがいをしても意味がないんです。だって、日本脳炎は人から人へは移らないから…。
人からではなく、「蚊」から感染します。つまり蚊に刺されやすい夏は、要注意です!さてこのすばしっこくてやっかいな蚊についても知っておきましょう。
日本脳炎感染の犯人は「コガタアカイエカ」!
なにそれ。変な名前ね
- デング熱、黄熱 → ヒトスジシマカ、ネッタイシマカなど
- 日本脳炎、ウエストナイル熱 → コダカアカイエカ、アカイエカなど
- マラリア → シナハマダラカなど
日本に生息している蚊は112種類もいるんです。驚きですよね。その中でも感染症の原因となるのは、シマカやイエカ。北海道や沖縄以外は日本中どこにでも蚊がいるので、感染リスク大いにありです!やっかいですね。
養豚場がある地域はさらに注意です!蚊は豚やイノシシの血を吸うことで、日本脳炎ウイルスを持つからです。このコガタアカイエカは風に乗って20キロほど移動することもあるそうなので、近くに養豚場がないからって気は抜けませんよ。
- うす暗い時間帯は蚊が活発になる!➡ 朝方や夕方は蚊の活動時間。山や野原に近づかない or 近づくなら長袖・長ズボンで防御しよう。
- 扇風機を上手に使おう!➡ 蚊は秒速2.4m以上の風には向かっていけないから&蚊がターゲットを探す手がかりとしているにおいも風で流れてしまうから。
- 蚊取線香や虫よけグッズを使おう!➡ これは誰でもやってますかね。でもやはり蚊対策には必須です!
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副反応が怖い!?急性散在性脊髄炎(ADEM)って?
なにそれ。なんか怖いんだけど…
- ワクチン接種後、数日から2週間で発熱・頭痛・けいれん・運動障害などが現れる
- 薬を飲むことでほとんどの人は完全に回復するが、10%は運動障害などの後遺症が残る
もしものことを考えると、ワクチンを受けるかどうか悩んじゃうわね。
じつは平成17年に当時の厚生労働省が、日本脳炎ワクチンの副反応で急性散在性脊髄炎がおこる可能性があるため、ワクチン接種を勧めないという見解を出したんです。そのため、当時子どもがいる家庭でもワクチンを接種するべきかどうか悩んだ家庭が多かったそうです。
脳内にウイルスを入れて感染させたマウスの脳組織をもとにワクチンを作っていたため、マウスの脳組織を完全には取り除けず、わずかに混入する可能性があった
【今のワクチン】
試験管の中で培養したウイルスを使ってワクチンを作るため、不純物が混入する可能性は少ない。
あ、でも他に副反応を起こす可能性はないのかな?
現在の日本脳炎ワクチンについて詳しく知ろう!
現在のワクチンの副反応
現在使われているワクチンが昔よりも安全になったといっても、やはり副反応は気になりますよね。では、現在の日本脳炎ワクチンの副反応について見ていきましょう。
【接種部位の症状】皮膚が赤くなる、腫れる(はれる)、痛くなる
※接種直後から翌日に、まれに発疹(ほっしん:ぶつぶつが出る)・じんましん・かゆくなることがある。
※通常、症状は2~3日でなくなる
熱が出ていたら、寒くないように温かくしてあげて、ゆっくり過ごさせてあげよう
あ、熱が出たときの対応については、下の記事をどうぞ。
平熱の測り方や、赤ちゃんの体温についても詳しく書いてありますよ↓↓
予防接種、いつ受ければいいの?費用は?
うっかり忘れて実費負担になるのはもったいないから、夫婦で覚えておきたいよね
…念のため、冷蔵庫にも貼っておこうかしら
養豚場などが近くにある地域は、日本脳炎への感染リスクが上がるので、3歳前に接種したほうが良い場合もあるようです。あてはまる方は下の記事も覗いてみてください。動画も見れますよ!↓↓
外部リンク: 感染症・予防接種ナビ ~日本脳炎~
ワクチン接種で気をつけること
- はしかが治った後の4週間
- 風疹(ふうしん)・水疱瘡(みずぼうそう)・おたふくかぜが治った後の2~4週間
- 突発性発疹・手足口病・伝染性紅斑(でんせんせい こうはん)が治った後の1~2週間
- その他で熱が出たときは、熱が下がってから1週間
自分で判断して、何かがあったら怖いわね。
病気にかかったり熱が出たりしたら、ワクチン接種前にお医者さんに伝えておくといいかもしれないわね
ワクチン接種後はこういうことにも気をつけてね
- 激しい運動は避ける!お風呂はOK。基本的に運動以外はいつもどおりの生活でOK。
- 接種部位は、揉まない、こすらない!
まとめ
- 日本脳炎ウイルスに感染すると、高熱・頭痛・嘔吐・意識障害・けいれんといった急性脳炎を発症する
- 日本脳炎の感染経路は、豚→蚊→人(人から人へは感染しない)
- 昔の日本脳炎ワクチンには、副反応として急性散在性脊髄炎(ADEM)という運動障害などの後遺症がおこる可能性があった。しかし現在はワクチンの作り方が変わり、ADEMを発症するリスクは減っている。
- 現在のワクチンの副反応は、以下のとおり。いずれも2~3日で消える
- 【全身の症状】発熱、頭痛、さむけ、体のだるさ
- 【接種部位の症状】皮膚が赤くなる、腫れる、痛くなる
日本脳炎なんてあんまり聞きなじみのない病気だけど、いざ知ってみると、脳内にウイルスが入り込むやら、ほとんどの症状が神経系やらで、とんでもなく怖い病気でしたね。
でも、昔よりもワクチン接種によるリスクが減っていたことは、ちょっとだけ安心です。
予防接種は体内に何らかのウイルスを取り入れるもの。100%安全とは言えないけれど、ワクチンを打たずにウイルスに感染して大きな後遺症が残るのは避けたいですよね。
生後数ヶ月から始まる、赤ちゃんの予防接種。正しい知識を持って、赤ちゃんと一緒に乗り越えていきましょう!