寒くなるとインフルエンザが流行ったりして、手洗いうがいをより意識しますよね。
そんなインフルエンザよりも、高い感染力がある水疱瘡 (みずぼうそう)。
水疱瘡になったらどうするか、かからない為の予防についてご紹介します。
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水疱瘡ってどんな病気?
水痘帯状疱疹 (すいとう たいじょうほうしん) ウイルスによっておこる、感染力がとても強い病気です。感染力指数では、インフルエンザが2なのに水疱瘡は15もあるんです。
感染力は、なんとインフルエンザの約7倍!!子供の80%が5歳までにかかる病気と言われています。
でも水疱瘡ってどうやってうつるのかしら?
- 感染経路
口や鼻、のど(気道の粘膜)から入ってきて体の中に侵入してきます。空気感染、飛沫感染、接触感染が主になります。
- 流行時期
水疱瘡は、人から人へ感染する力がとても強い病気です。なので、式典など多くの人が集まる機会が多い春頃に流行します。
保育園とかで1人でもなると、みんなうつるって言うわね。
水疱瘡の症状
①発熱
まず、初めに体が重くだるくなり、37℃ぐらいの熱が出ます。食欲は無くなって、頭が痛くなります。
ただ、赤ちゃんだと初期の段階で水疱瘡と気づくのは難しいんです。熱は、3日くらいすると下がっていきます。
②発疹・水ぶくれ
熱が出てから1日〜2日で小さく平らな赤い発疹が出てきます。だいたい最初にできるのは、おなかや顔に出てきます。あせもにも似てるので、ここでの判断もなかなか難しいです。
その後しばらくすると、発疹がふくらんで水ぶくれ(水疱)状になって体中に広がり始めます。ここでやっと、水疱瘡だとわかりやすくなります。
③かさぶた
水ぶくれが、かさぶたになります。かさぶたになると、感染力はなくなるので治った状態です。完全にかさぶたがはがれおちるまでは約3週間ぐらいです。
それに感染症は水疱瘡だけじゃありません!他の感染症が気になるママにおすすめ。
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水疱瘡かな?と思ったら
まず、かかりつけの病院に行きましょう!
水疱瘡は、素人判断がなかなか難しいんです。なので、少しでも水疱瘡かも?と思ったら、まず病院に行きましょう。
病院に行く時なんですが、少し気をつけて欲しい事があります。
治療方法
ウイルスを退治
ウイルスを退治する薬が投与されます。発疹が出始めてから、2日以内に処方すると効果が出やすいです。
ウイルスを退治する薬なので、発疹や水ぶくれの数を抑え、かさぶたになるまでの時間も短くなります。この薬は、市販では売ってないので、お医者さんに診断してもらって処方されます。
かゆみをおさえる
かゆみ止めとして、カチリ(フェノール亜鉛華リニメント)という白い塗り薬などが処方されます。水ぶくれがつぶれて少し化膿していたら、抗生物質の軟膏や飲み薬が処方されます。
熱を下げる
子供の水疱瘡では、高熱が続くことはあまりありませんが、高熱が続いている場合は、解熱剤を使います。
市販の解熱剤やかぜ薬だと、重い脳症を引き起こす成分(アスピリンなど)が入っていることもあるので、むやみに使用しないで下さいね。
お家に帰ったら・・
病院に行って帰ってきたら、安静にしているのが一番。
でも、小さい子には安静は難しいので、絵本を読んだり、テレビを見せたり。とにかく、興奮させないで体力の消耗を抑えるのが一番ですよ。
後は薬や塗り薬など、お医者さんが処方してくれるので、処方された通りに使いましょう。
食べ物・水分補給
特に食べてはいけないものはないので、食べやすい物が良いです。でも口の中にも水ぶくれができていたら滲みるので、酸っぱいものや、辛いものは止めておいた方がいいですよ。
熱がある時は、水分補給も大切です。小さい子だと水分も一度にたくさんは飲めないので、少量を細めに与えて下さいね。
お風呂
熱がある場合は、お風呂もシャワーも止めておきます。熱が下がってからシャワーで軽く汗を流します。軽く洗った方が、肌も清潔に保てるし、かゆみも少なくなります。
寝る
薬を塗ったら、肌着を着せてあげましょう。その方がパジャマや、布団がベタベタにならなくて済みます。
しかし、かゆみで肌を掻きむしってしまう事もありますよね。そんな時は、濡れタオルや氷で少し冷やしてあげましょう。
赤ちゃんは、かゆいと掻きむしるので、爪は短く切っておいた方がいいですね。それでも掻いちゃう赤ちゃんには、ひっかき防止のベビーミトンがおすすめです。
- 発疹が赤く腫れて化膿してきた時。
- 呼んでも反応が鈍かったり、ぐったりしている時。
- 4日以上、発熱が続く時。
1週間ぐらいして、水ぶくれが全部かさぶたになったらもう治ってますが、必ず、先生の診断が必要になるので、自己判断は禁物です。
治癒証明書は、病院でも用意してもらえるし、あらかじめ自分で用意していって書いてもらう事もできます。
もし、子供が水疱瘡になった時には看護するパパやママも手洗い ・うがいは細めにして下さいね。
水疱瘡の水ぶくれには、たくさんのウィルスが含まれているので、パパやママが「自分はかかったことがあるから、大丈夫」と思わないで下さい。
万が一、水疱瘡に一度もかかっていなくて、まだ予防接種もしていない時に水疱瘡の子と触れ合ってしまったら、緊急接種もあるのですぐに病院に行きましょう。
水疱瘡にならないために!予防が大事
水疱瘡はかかっても比較的、軽い症状ですむ病気と言われています。でも、重い合併症が起こる可能性も0ではないんですよ。
手洗い、うがいも大事ですがワクチンを接種すれば、水疱瘡は防げるんですよ。自分の子供がかからないのはもちろんだけど、周りの子にもうつさない為には予防が大切です。
大人になってからの水疱瘡は重症化するって言うしね。医療機関も、予防接種をしてるか曖昧な場合は、予防接種をするように推奨してるのよね。
予防接種
水疱瘡ワクチンは、平成26年10月1日から定期接種になりました。1歳から接種できて、1歳〜3歳未満の間に2回接種する必要があります。
1回目を接種してから、2回目の接種までは最低3カ月は開けないといけません。
予防接種には、法律により接種が勧奨される「定期接種」と定期接種以外の「任意接種」があります。
大きな違いは定期接種と任意接種は、法律上の区分であり、個人の費用負担の有無です。
定期接種予防接種法で定められた「法定接種ワクチン」のことで、国や自治体が推奨しているワクチンです。多くの自治体では、定められた期間内に接種する定期接種の場合、無料(公費)で実施されます。
※一部、有料の場合もあるので、各自治体に確認してください。
任意接種定期接種以外で、日本で受けられる予防接種と、定期接種の期間外に受けるものが対象となり、すべて有料となります。※任意接種ワクチンに対しても、自治体によっては公費助成制度がある場合もありますので各自治体に確認してください。
引用:ジャパンワクチン株式会社
定期接種対象年齢
生後12ヶ月〜36ヶ月の間の子供(1歳の誕生日の前日から3歳の誕生日の前日まで)
※1度、水疱瘡になっていたら、接種の必要はありません。
接種回数
3ヶ月以上の間隔をおいて2回接種
一般的な接種回数
1回目接種:生後12ヶ月〜15ヶ月未満までに至るまでの間に接種する。
2回目接種:1回目接種終了後、6ヶ月〜12ヶ月までの間隔を置いて接種する。
でも、1回接種だと15〜20%くらいの人は軽い症状だけど水疱瘡になるんだって。ちゃんと2回接種すれば、より確実に水疱瘡ウィルスに対しての免疫を高められるんだよ。
じゃぁ、ちゃんと2回接種しなくちゃ駄目ね。
予防接種に行く時には必ず、母子手帳を忘れないでね。
副反応
予防接種注射をして1〜2%の子供に起こりえます。まれに、予防接種をした翌日に発疹やじんましん、紅斑、かゆみ、発熱などの症状が出てきます。
全身症状は、接種後1〜3週間ごろに発熱、発疹が発生する場合もあります。また、帯状疱疹やアナフィラキシー症状にもなります。
予防接種は大事だけど、持病がある子や、過去に薬に対してアレルギー反応を起こした事のある人は気をつけなきゃダメよ!ここでもお医者さんの判断が必要ね。
妊娠中の予防接種
水疱瘡のワクチンは、生ワクチンなので、妊婦さんに接種はできません。なので、水疱瘡になっている人との接触は避けましょう。
先天性水痘症候群症状として、子宮内発育遅延、低体重出生、四肢形成不全、帯状疱疹に伴う皮膚瘢痕(はんこん)、小頭症、小眼球症や白内障および網脈絡膜炎ほか眼球の異常や発達障害などがみられる。また妊娠後期の感染で、出生時には無症状でも、まれに乳幼児期になって帯状疱疹が生ずる例もある。
引用:コトバンク
まとめ
- 水疱瘡は、インフルエンザウィルスの7倍にもなる高い感染力。
- 初期症状はわかりずらいので、水疱瘡かな?と思ったらすぐに病院へ。
- 水疱瘡はワクチンを接種すれば、ほぼ防げる病気。
- 水疱瘡は、定期接種です。定期接種は、3歳になる前には終わらせておく。
- わからない事は、お医者さんに聞いて確認すること。
水疱瘡は、一度かかると二度はかからない病気と言われています。つまり、小さいうちにかかっておけばこの先かからなくて済むかもしれません。
でも、子供が苦しい思いをしているのを見るのって、親としては辛いですよね。
「変われるものなら変わってあげたい。」そんな気持ちで看護するママやパパもいると思います。
ただ、水疱瘡は防げるんですよ。
ちゃんとワクチン接種すれば、ほとんどの子供は水疱瘡になりません。
だったら、子供にはできるだけ苦しい思いをさせないようにするのが、ママやパパの役目ですよね。