子供を寝かしつける時は絵本の読み聞かせが定番になっていますよね。
寝かしつけながら、パパやママが先に眠っちゃった、なんて話しもよく耳にします。
この読み聞かせ、先輩ママからは「何年間も絵本読んで聞かせたけど、うちの子は読書なんて全くしないわよ!」という声も聞きます。ですが、本当に効果が無いのでしょうか?
せっかく子供と共有する大事な時間。今回は、絵本の読み聞かせの効果についてだけでなく、読み聞かせを一緒に楽しめるコツやポイントもご紹介します。
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読み聞かせの目的とは?
小さな子供への本の読み聞かせは<育児神話>のようになっていますが、「果たしてその目的は?」と考えると、ちょっと答えに困ってしまうかも。
- コミュニケーション能力を発達させて環境に順応できるように。
- 好奇心を刺激して色んなことに興味を持つように。
- 語彙(ごい)が多くなり想像力が豊かになって頭がよくなるように。
- 寝かしつけるため。
目的は各家庭の教育方針やパパやママのお仕事の状況によっても違いますよね。それぞれ違っていて当然だと思いますが、果たして読み聞かせをすることで、目的に見合った効果があるかどうかは知っておきたいですよね。
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読み聞かせの効果は?
読み聞かせをすることで、たくさんの効果が期待できます。ただ、その効果はすぐに出てくるものばかりではありません。
気長に無理なく、一緒に楽しむつもりで続けてみてくださいね。
コミュニケーション不足の解消
子育ての時は、パパもママも毎日が忙しく、時間に追われているはずですね。ついつい必要最低限の会話しか持てなかったり、不必要に怒ってしまったり。そんな中で読み聞かせのほんの少しの時間は親子のコミュニケーションをとる絶好のチャンスです。
夕食の後、寝かしつける前、本を読んであげられる時間はその家庭によって様々だと思いますが、必ずスキンシップを大事にしてくださいね。
ひざに乗せたり、寝転んで肩や腕をくっつけたり・・・そうすることで子供は安心感を味わい、パパやママの愛情を受け取ることができます。こうやって安心感を得られた子供は、大きくなって他の人に対しても優しくなれます!
語彙が豊富になる
言葉を覚えるのはまず耳からです。
文字がまだ読めなくて絵だけ見ている年齢でも、たくさんの言葉を聞かせてあげることで脳はそれを吸収しています。
皆さんも「ことばのシャワー」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?たくさんの言葉を聞くことで、まだ上手く話せなくても、赤ちゃんの頭の中にはそれまで聞いた色々な言葉が蓄積され、語彙力がついていきます。
語彙が豊富になれば話せる言葉も多くなりますし、頭を使って考える力がつくようになります。
知的好奇心を刺激する
絵本によく出てくる動物や虫。年齢が大きくなってくると、絵だけではなく写真も見せてあげるといいですね。絵と写真の違いから「もっと知りたい。」「本物も見てみたい。」という好奇心が生まれてくるはずです。
絵本がきっかけで、たくさんの「なぜ?」「どうして?」が生まれます。その好奇心は探求心や集中力に繋がり、賢さに結びついていきます。
パパやママがその好奇心の信号をしっかりと受け取って、伸ばしてあげられるといいですね。
想像力が育つ
読み聞かせをしている時、子供の目の前に広がる世界は、パパやママが開いてくれている絵本のページ。ページをめくる時、「次はどんな絵が出てくるかな?」とわくわくして想像力を膨らませます。紙芝居で、次の場面が出てくる時の期待と一緒ですね。
そして、絵本を全て読み終えた後でも「あれからどうなったかな?」とその先の世界を想像して、絵を描いてみたり、パパやママに話したりすることもあります。
まだ見ていない世界を、読んでもらった絵本から想像する。そうした習慣がつくことで、想像力が育ち感性も豊かになります。
番外編:効果が出始める時期は人それぞれ
これまでご紹介した効果を期待して読み聞かせを何年も続けてきた結果、「全く本読まない!」「想像力?全然豊かじゃない!」という先輩ママさんの声を聞きます。
今はまだ何の効果が出ていなくても、もっともっと大きくなった時、たとえば受験勉強の時の集中力がすごいとか、社会に出てから仕事で使う資料や本を読むのに何の抵抗もなかったとか、きっとどこかで効果は表れるはずです。
大切なのは、短期間で結果を求めずコツコツと続けること。子供の選択も大事ですが、パパやママも感動できる本を探してみるのも良いですよ。
今だけを見ないで、長い目で見ましょうね。
読み聞かせのコツとポイント
年齢別に読み聞かせのコツとポイントをまとめてみました。参考にしてみてくださいね。
コツを抑えることで、より一層効果が期待できるかもしれません。
0歳児
「読んでも分かるのかな?」という不安を抱えながらのスタートかもしれませんね。この頃は話を聞くというより、音を脳で吸収する時期です。
また、ページを乱暴にめくったり、本をかじってみたり、全く興味を示さなかったりということもあるかもしれませんね。
そういう時は、物語の流れにこだわることなく、興味を示しそうな音も併せて絵を見せてあげるのもいいですね。舌を鳴らしてみたり、口笛をふいてみたり。その音で絵本に視線がいけば、ゆっくりと読んであげてもいいし、語りかけながら絵を見てもいいと思います。
1~3歳児
この頃になると絵や物語に興味を示し始めますね。より集中して絵本を見てくれるよう、声の抑揚や大小も工夫して読んであげるといいですね。
嬉しい場面や驚きの表現は、少し大きな声で。悲しさや寂しさは、小さな声で。
「ドガーン!(爆発や破裂の音)」「コンコン(ノックの音)」「プップー(クラクションの音)」などの効果音も、引き続き使えば飽きずに聞いてくれますよ。
4歳~小学生低学年
この頃になると、絵本の好みが出てくるかもしれません。もしかしたら、何度も何度も「同じものを読んで」とお願いされることがあるかも。それだけ、興味をひくものがあるということですから、頼もしいことと受け止めて何度も何度も付き合ってあげてください。
また、絵本を読んでいるうちに、物語からどんどん想像を膨らませ、自分だけの世界を作れるようになるのもこの頃から。<不思議ちゃん>状態ですね。想像力や感性が育っていっていると思って見守ってあげてくださいね。
その想像力や感性を上手に伸ばすためには、パパやママの読み方にも一工夫を。これまでのような演出(声の抑揚や大小、感情移入)は抑えて淡々と読んであげるといいと思います。今までしっかりと演出してきた分は、ちゃんと子供に引き継がれているはずです。
絵本選びに迷ったら、こちらのページも参考にしてみてくださいね。→絵本の選び方
増えてくる絵本。こんなラックがあれば選ぶのも片付けるのも楽しいですよ。こちらもご覧ください。
まとめ
読み聞かせのコツをまとめてみました。
- 音を効果的に使う。
- 場面によって声の抑揚や大小を工夫する。
- 想像力を引き出すために年齢が高くなったら淡々と読むことも必要。
- 年齢関係なくスキンシップを大事に。
読み聞かせの時間は、パパやママが主役です。王子様にもお姫様にも、ライオンにも蟻にもなれます。
コツを上手く掴んで、スポットライトを浴びて、楽しみながら主人公を演じてくださいね。パパやママが楽しそうにしているだけで子供もしあわせな気持ちになれるはずです。
読み聞かせの効果は一概には言えなくて、効果の大小、効果が出てくる時期の遅い早い、人それぞれだと思います。
結果だけを求めるのではなく、読み聞かせの時間は、親子が同じ本を介して一緒に過ごせる貴重な時間だと思いましょう。
子供の成長とともに、そんなほっこりとした時間は少なくなっていきますからね。
そして、そして忘れないで・・・。読み聞かせの時は必ずスキンシップを大切に。