授乳中には、たくさんの栄養が必要になります。牛乳にはカルシウムやたんぱく質が多い事が良く知られているので、母乳にもいい飲みものだと思いますよね。
でも、産院などで”牛乳は控えるように”と言われたママは多いのではないでしょうか?ただ控えるようにと言われても、よくわかりませんよね。
そこで今回は、牛乳は控えたほうがいいのかについてをご紹介します。飲む時の摂取量や注意も合わせてご覧ください。
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授乳中 牛乳は控えるべき?
牛乳は、産後に必要となる栄養素のカルシウムやたんぱく質を補える手軽な飲みものなので、基本的には授乳中も飲んで大丈夫です。摂取量についてはのちほど詳しく説明しますが、コップ1杯(200ml)を飲んだくらいだとそんなに影響はないとも言われています。
ただ、牛乳は脂質が多いのも事実です。そのため、母乳が詰まって出にくくなる場合もあります。体質によって違いがあるので、一度飲んでみて合わないようなら授乳中は控えるようにしてください。
牛乳の栄養
牛乳といえば、カルシウムが豊富ですが、ほかにもたんぱく質や脂質、ビタミン類などがバランスよく含まれています。
カルシウム
カルシウムは、心臓や筋肉、神経などの働きを調節したり、血液が固まるのを防いでくれます。ホルモンの生成など、生きていく上でとても重要な働きをしてくれます。
カルシウムを含んだ母乳を飲む事で、赤ちゃんの骨や歯の発育にも繋がります。産後は、カルシウムが不足するので口から摂取する必要があります。
たんぱく質
私たちの体(骨、筋肉、血液、皮ふなど)はほとんどがたんぱく質で作られています。そして、ホルモンや免疫抗体などを作る時にも欠かせない重要な栄養素です。
産後は、たんぱく質も減ってしまいます。血液から出来ている母乳のたんぱく質が減ると、血液の流れが悪くなり母乳の出が悪くなるので、欠かせない栄養素です。
脂質
脂質は、人間が活動する時のエネルギー源となる栄養素です。ホルモンや細胞膜を作る時に必要で、肌の潤いを保ってくれます。牛乳の脂質、乳脂肪分には、脂溶性ビタミンのA、D、E、Kなども含まれています。
産後のホルモンバランスや肌の再生などにも必要な栄養素です。ただ、摂りすぎると乳腺の詰まりに繋がります。
ビタミン類
牛乳にビタミンCは少ないですが、そのほかのほとんどのビタミン(脂溶性ビタミンAやB2、ナイアシン、葉酸など)が含まれています。特に、豊富なのが、ビタミンAとB2です。
ビタミンAは、免疫機能を高めたり肌に潤いを与えてくれます。ビタミンB2も皮ふや髪、肌などを健康的に保つビタミンです。抜け毛や肌荒れも予防してくれるので、産後の抜け毛や肌荒れに悩むママには必要な栄養素ですね。
1日の摂取量目安
牛乳は成分無調整や低脂肪などありますが、下記の目安量は一般的な成分無調整牛乳です。授乳中に飲む場合、容量は守って飲みましょう。
健康な成人が牛乳を飲む量の基準は、1日200ml~400mlとされています。授乳中は、基準よりも少し控えめにしておいた方がトラブルも避けられます。
授乳中の牛乳摂取量に明確な基準はありませんが、一般的な基準を超えての飲み過ぎは良くありません。また、脂質を摂りすぎると母乳が詰まりやすくなるので、乳腺炎になる確率も高くなります。
母乳の詰まりによってなる乳腺炎は、うっ滞乳腺炎と言われて胸の張りやしこりが症状として現れます。うっ滞乳腺炎になると、乳房マッサージや搾乳(さくにゅう)をして母乳の流れを良くしてあげる必要が出てきます。
うっ滞乳腺炎をうまく対処しないと、細菌感染が原因の急性化膿性乳腺炎になる事もあるので早めに病院へ行き、相談してくださいね。
脂質の摂りすぎで母乳が詰まると大変なので、牛乳は飲み過ぎないようにしましょう。また、他の乳製品を摂取するかによっても量は調節する必要があるので、おおよその目安として覚えておいてください。
こちらには、母乳にいい飲みものや控える飲みものが載っているので参考にしてください。
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牛乳の注意点3つ
他の食材と合わせて、適量を飲む分にはそこまで問題はないですが、牛乳も飲みすぎると逆に悪い影響を及ぼす恐れがあります。
①母乳の分泌
母乳が出ないと悩むママもいますが、体質によっては牛乳を飲むと母乳の分泌が多くなり、胸が張ってしまうママもいます。
赤ちゃんが飲みきれなかった母乳は、毎回絞り出してしまうことが一番ですが、完全に絞り切ることはできませんし、余計に刺激されて母乳の量が増えてしまうというママもいます。
母乳の分泌が多いのに、きちんとしたケアをしないと乳腺炎などになる可能性が高くなります。
②赤ちゃんの便秘や下痢
赤ちゃんの消化機能は、まだまだ未熟です。そのため、ママが牛乳に含まれる脂質を摂り過ぎると、母乳に多く含まれた脂質を赤ちゃんが分解することができずに、お腹を壊しやすくなります。
牛乳を飲んだ後の赤ちゃんの便が、普段の便と比べて固かったり、ゆるかったりしたら脂質の摂りすぎになるので、しっかりと観察する必要がありますね。
③乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん)
赤ちゃんの皮ふは、薄くて乾燥しやすい状態です。牛乳を飲み過ぎると、脂質によって母乳がドロドロになります。質の良くない母乳を飲ませると、敏感な赤ちゃんの皮ふにも影響が出てきます。
ただ、脂漏性湿疹は内部の水分が蒸発しないように皮脂を分泌し過ぎるとなってしまうとも言われています。
牛乳の代わりに・・
牛乳は脂質が多いため、授乳中には不向きとされています。飲み過ぎなければいいだけですが、なるべく安心なものを選んだ方がいいですよね。
コープデリの商品を基に比較をしてみましたので、参考にしてくださいね。
低脂肪牛乳
低脂肪牛乳は、名前の通り普通の牛乳より低脂肪の牛乳になります。牛乳との違いは、脂質とカロリーが違うだけで栄養は同じになります。
牛乳に含まれている脂質は、乳脂肪分と無脂乳固形分に分かれます。乳脂肪分は、牛乳のコクに影響を与え、無脂乳固形分はたんぱく質や乳糖、ミネラルなので旨みや甘みに影響を与えます。
そのため、低脂肪牛乳はコクと旨みが少なくなりさっぱりとした味わいになります。ミルクっぽさが欲しい時には、少し物足りないかもしれません。
豆乳
豆乳は牛乳より低カロリーでたんぱく質、ビタミン、マグネシウムなどの栄養が豊富に含まれています。豆乳に含まれるたんぱく質は、植物性で動物性の牛乳とは違いますね。
また、豆乳には鉄や銅も含まれているので産後、貧血気味のママにはおすすめです。ただ、ビタミンCを一緒に摂取しないと吸収できないので、ビタミンCが多い食材と摂る必要があります。カルシウムは、牛乳の方が多くなっています。
そして豆乳は、無調整豆乳と調整豆乳があります。
- 無調整豆乳
大豆固形分が8%以上で豆乳に水以外のものを加えていないもの - 調製豆乳
大豆固形分が6%以上で豆乳に砂糖や塩、油脂、香料などを加えて飲みやすくしたもの
スキムミルク
スキムミルクは、生乳や牛乳の脂肪分を抜いて水分を飛ばし、溶けやすい粉末状にしたものです。昔は、脱脂粉乳と言われていましたね。100mlの牛乳が10gのスキムミルクの粉に相当されます。
脂質は少ないのに、たんぱく質が多くてカルシウムも豊富です。そして、カロリーが低いのもスキムミルクの特徴です。授乳中に必要な栄養素はありつつも脂質が少ないのは、うれしい限りです。
ただ、こちらも牛乳のようなコクや濃厚さは無く、あっさりとした味わいになります。ほとんど気にならない程度ですが、独特の香りと味がします。
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まとめ
- 牛乳は授乳中でも基本的には飲んでも良い
- 牛乳には産後に不足するカルシウムやたんぱく質が豊富
- 1日の摂取量目安は200ml
- 牛乳に含まれる脂質を摂り過ぎると母乳が詰まったり分泌が過剰になる恐れがある
- 赤ちゃんの便秘や下痢、乳児脂漏性湿疹には気をつける
- 牛乳が飲みたい時は代替え品にしてみる
授乳中の牛乳はあまり飲まない方が良いとされています。でも全く飲めないわけではありません。量を守って正しく飲めば問題ないのです。
ただ、人によっては母乳が詰まったり、張ったりする事もあります。なので、代替え品も使って臨機応変に対応してくださいね。産後は心も体も疲れているのに、あれもダメこれもダメでは気持ちが滅(め)入ってしまいます。
母乳が出なくなる原因で多いのは、ストレスだとも言われています。牛乳の量を過度に気にし過ぎるのも良くないので、赤ちゃんと自分の体調を気にしつつ、”なんとなくこれぐらい”程度に覚えておいてくださいね。
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