運転中にふと気がつくと、子供がチャイルドシートのベルトを外して抜け出そうとしている!そんなヒヤッとした経験があるママはけっこう多いと思います。なんでも自分でやってみたい時期の子供は、なかなかママの思う通りにいかず、言うことを聞いてくれません。
思うように気持ちが伝わらないと、お互いにイライラしますよね。運転中は危険だから、チャイルドシートにきちんと座ってシートベルトをして欲しい。どうしたら子供にその事をわかってもらえるのでしょうか。また、子供がシートベルトを外しちゃう理由は何なのでしょう。
今回は、子供がチャイルドシートを抜け出して困っているママへ、対策やおさえておきたいことをご紹介します。安心・安全なドライブができるようになれば嬉しいです。
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おさえておきたい5つのポイント
- ベルトの位置
- どうして外したいのか?
- ベルトをする理由
- ベルトをしていることを褒める
- ベルトを外すことを許さない
ポイントごとの対策
① ベルトの位置
子供をチャイルドシートに乗せた際に、まずはベルトが正しい位置にあるかを確認してください。
- 肩ベルトの位置が高すぎたり低すぎたりしていないか
- 肩ベルトと鎖骨の間に指一本分入る程度まできちんと締めているか
引用:エールベベ
チャイルドシートに表示されている使用可能な年齢や体重は、あくまでも目安であり、絶対ということではありません。
- 1歳前後~4歳くらいまで
- 9~18kg未満
- 65~100cm以下
成長が早い子供の場合は、使用可能な範囲でもチャイルドシートから頭がはみ出てしまったり、シートベルトを適切な位置にできなくなる可能性があります。
その場合は、ジュニアシートに変えるなどの対策が必要になります。
車のシートベルトは身長140cm以上を想定して作られていますから、6歳以上であってもベルトができるかどうかは、子供の体格によって違ってきます。
今は、チャイルドシートとジュニアシート兼用のモデルも出ています。後半でご紹介しますので、これから購入を検討しているママは参考にしてみてください。
② どうして外したいのか?
1人でいるとつまらなくなるから
子供と2人で出かける場合、どうしても子供が後部座席に一人きりになってしまいます。ママの顔が見られない寂しさやつまらなさで、ベルトから抜け出そうとすることもあります。こんな対策をしてみてはどうでしょうか。
- 鏡でママの顔が見られるようにする
- 好きな音楽をかける
- 一緒に行くぬいぐるみを用意する
1人で座っていても、鏡でママの顔が見えたら安心しますよね。車に乗った時に、大好きな音楽をかけて大声で歌っているうちに、目的地に着いてしまえばしめたものです。
また、女の子であればお気に入りのぬいぐるみと一緒に乗るのはどうでしょうか。ぬいぐるみにもちゃんとベルトをさせてあげます。そうすれば、急にお姉ちゃんになった気がして「ベルトしないと出発できないんだよ〜。」なんて言い出すかもしれませんね。
かまってほしいから
運転中は集中しなければいけませんから、子供にかまってあげられませんよね。チャイルドシートが必要な年齢の頃は、まだまだママに甘えたい時期です。
もし可能であれば、一旦どこかに止まってあげてください。チャイルドシートから下ろし、少しスキンシップをしてあげる。一緒に後部座席に座って楽しいお話をする。それだけでも子供は嬉しいはずです。
どうしても車を止められない状況ってありますよね。そんな時は、子供にちょっとしたお願い事をしてみるのはどうでしょうか。「今日は白い車を数えたいんだけど、ママ運転するからできないの。だから、白い車がきたらママに教えてくれる?」なんてお仕事をさせてみます。
そして、教えてくれたら「ありがとう。助かったよ。」と大げさなくらいに言ってあげて下さい。その時にシートベルトを外していなかったら、「今日は最後までちゃんとベルトができたんだね。」と褒めてあげましょう。
何か手に取りたい物があるから
子供が後ろに座っている時、前の座席のポケットに入っているものや、隣に置いてある物が気になることがあります。手を伸ばしても届かない、どうしても取りたくてベルトから抜け出してしまうこともあるでしょう。
出かける前、車に余計な物が置きっぱなしになっていないか確認してみましょう。
③ ベルトをする理由を教える
まだ小さな子供に「あなたが危険な目に遭うから」と言っても、危険なことがどんなことなのかきちんと理解できません。実際に危険な目に遭って怖い思いをしていないからです。ですから「ベルトを外しちゃうと、ママが車を運転できなくて困るの」など、ママが困るんだということを伝えるといいですね。
④ ベルトをしていることを褒める
目的地に着くまでベルトを外さなかったら何かいいことがある、それだけでも子供は頑張ろうとします。例えば、お菓子やおもちゃをあげることにします。でも、これをずっとあげ続けるのでしょうか?
いつももらえたご褒美が突然もらえなくなったら、またベルトをつけることをやめてしまうでしょう。もっと違うお菓子やおもちゃを欲しがるかもしれません。
それは、形のないご褒美を与えたり認めてあげることで、自発的にやるように仕向けることです。ベルトを外さなかったところを見たら褒めてあげる。信号で止まった時に「あれっ今日は外してないんだね。すごいなぁ、びっくりしちゃった!」と声をかけるのもいいでしょう。
ご褒美をあげる時も、すぐに与えるのではなくて数日間がんばり続けたらあげるなど、達成感を感じられるようにするといいです。
「ママのポイントカードとどっちが早く貯まるかなぁ。」なんて競争してみてもいいわね。
ベルトを外さなかったことを認めてあげることで、子供は満たされて自発的にベルトをしてくれるようになるでしょう。
⑤ ベルトを外すことを許さない
シートベルトが大事なことはわかっているけど、どうしようもない。ママの理由も様々ありますよね。
- ベルトを外しているのがわかっていたけど、高速道路上で車を止められなかった
- 本当はベルトをさせなければいけないけど時間が無く、ぐずっているのに対処していると保育園や会社などに遅刻してしまう
- 何度言ってきかせても子供同士でいたずらをして外してしまう
- ベルトをつける、つけないで言い合いになっているうちにイライラして、もういいや!となってしまう
ベルトがちょっと外れても、保育園に着くまで大丈夫だったらいい、どうせ言うこと聞かないからしょうがない、そう思っているママも多いと思います。ですが、その間に何かあったらどうしますか?
こちらの動画では運転中の急ブレーキで、チャイルドシートをきちんとしている時と、そうではない時の衝撃の違いを紹介しています。
もし、自分の子供だったらと思うとゾッとしますよね。シートベルトは子供の安全を守るものです。大事なことは、子供がどんなに嫌がってもベルトを外すことを許さないということです。
子供がベルトをきちんとできたら出発しましょう。走行中にベルトを外してしまったら、可能な限り車を止めましょう。平日はなかなかできないのであれば、休日はどうでしょうか。遊びに出かける前や帰ってくる時、途中でベルトを外したら車を止めて、繰り返しやってみて下さい。
どうしても子供を連れて出かけなきゃいけない場合を除き、車に乗らなくても良い方法を取ることも、時には必要です。車で行っていた買い物は、宅配サービスに任せてみませんか。こちらの記事では、宅配サービスごとの料金比較がされていてわかりやすいですよ。
ベルト抜け出し防止グッズ
色々なベルト抜け出し防止グッズがありますので、ご紹介します。
チャイルドシート 「ぬけないゾー」
ハーネスベルト(肩ベルト)に装着し、腕とハーネスベルトの隙間を埋めることで、抜け出しにくくするものです。子供の脇の下からバックルにかけて、この「ぬけないゾー」(外部リンク)が隙間を埋めるので、腕が入れづらくなります。
*5点式とは、お腹を中心として両方の肩・お腹周り、そして股下の5箇所のベルトで体を支えるものです。チャイルドシートには、3点式(両肩・股下)もありますが、こちらの「ぬけないゾー」は、5点式のハーネスベルトにつけるものになります。
ベルトロック
4歳と2歳の子供がいるママからはこんな意見がありました。
下の子はチャイルドシート、上の子はジュニアシートを使って車に乗せています。下の子の手が上の子のシートベルトの留め具に届き、上の子のシーベルトをたまに外してしまいます。下の子は別にチャイルドシートを嫌がるわけでもありませんし、抜け出そうとすることもありません。
ただ、そこに『押せるもの』があるから押してしまうという感じです。
引用:Yahoo!知恵袋
このように、子供が小さいうちは危険なことがわからず、ただやってみたいからやるということがあります。ですが、運転中にベルトを外されることはとても危険なことです。
こちらは、車のシートベルトのロック解除レバーを子供が押せないようにするカバーです。ロックを解除する際は、カバーの隙間に鍵などを差し込みます。
インパクトシールド式チャイルドシート
子供が座った時に、ちょうど膝の上にテーブルのようなもの(インパクトシールド) がつくタイプのシートです。専用のチャイルドシートが必要で、シートベルトはインパクトシールドごと装着します。
引用:エールベベ
5点式のチャイルドシートが、両方の肩・お腹周り・股下のベルトで衝撃を分散させるのと違って、インパクトシールドは当たっている部分だけに力が集中してしまうの。
国交省が行った前面衝突実験(外部リンク)では、時速55kmで走行して衝突した時、ダミーの人形の肋骨が最大まで変形したという結果も出ています。(インパクトシールドのため評価の対象ではありませんでしたが・・・)
ハーネスクリップ
両側のハーネスベルトを胸の辺りで繋ぐクリップで、子供がハーネスベルトを外すことが難しくなります。値段も1000円前後のものが多いです。
子供の胸は、約50km/時の衝突事故で60Gの力を受けます。それほどの衝撃を受けても胸クリップは壊れることなく、子供の内臓はとても大きな荷重を受けることになります。
北部アメリカではチャイルドシートと共に胸クリップは見受けられますが、ヨーロッパではチャイルドシートに使用することは認められておりません。
引用:日本育児
走行中にブレーキをかけると、どんなにスピードが遅くても体が前後に振られ、大人でもかなりの衝撃があるものです。
子どもの胸郭は柔軟であるため肋骨骨折は発生しにくい が,胸たわみが大きくなり,圧迫によって内臓損傷が生じ やすい
ベルトの抜け出しを防止するものが、逆に子供の体を傷つけるかもしれないのよ。
様々なものがありましたね。使うのにちょっと躊躇してしまうものもあったのではないでしょうか。子供の安全をどのように守ったらいいのかを、一番に考えて選んであげて欲しいです。
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助手席にチャイルドシートはやめよう!
エアバッグは、衝突時の衝撃を受け止めてくれるので、後部座席より安心できるような気がします。ですが、助手席のエアバッグは運転席のものよりも大きく、早く膨らませなければならないため、その分威力も大きくなります。
子供が助手席に乗っていて、エアバックにより胸が圧迫されるという事故も実際起こっていますから、よっぽどのことがない限り、チャイルドシートは後部座席に取り付ける方が良いでしょう。
チャイルドシートとジュニアシート兼用のモデル
チャイルドシートを使う期間は6年間と長く、その間にチャイルドシート・ジュニアシート、体の大きい子であれば座面のみのブースターシートと、子供の成長によって形が変わります。チャイルドシートは安いものではありませんし、これらを買い替えていくのは大変ですよね。
そこで、チャイルドシートとジュニアシート兼用のモデルをご紹介します。こちらは、1歳から使用可能です。5点式ベルトが必要な時期はそのまま、体が大きくなってきたらハーネスベルトやバックルを収納し、ジュニアシートとして使用できます。また、7〜8歳であれば座面だけの使用も可能です。
- シートベルトではなく、ISOFIXコネクターで車のシートに固定
- 取り付け後の車のシートのリクライニングはしないこと
- シートベルトで車のシートに固定
- 取り付け後のリクライニングは3段階に調節可能
どちらのタイプも、前向きでの取り付けになりますから、子供の首や腰がちゃんと据わってからの使用になります。新生児期からチャイルドシートを使用するのであれば、後ろ向きに乗せるタイプのチャイルドシート が必要になりますね。
まとめ
- 子供がチャイルドシートから抜け出す 〜おさえておきたいこと 〜
- ベルトの位置が正しくない
- 抜け出す理由
- ベルトを外してはいけない理由
- ベルトをしていることを認める
- ベルトを外すことを許さない
- ベルト抜け出し防止グッズ
- ぬけないゾー
- ベルトロック
- インパクトシールド式チャイルドシート
- ハーネスクリップ
- 助手席にチャイルドシートはやめよう
- チャイルドシートとジュニアシート兼用モデル
チャイルドシートのシートベルトをちゃんとしてくれたら、こんな苦労はしませんよね。今日だけは、あと少しだから。。その気持ちはわかりますが、子供の命に関わることなのです。
私は、まだ子供が産まれる前に車の衝突事故に遭ったことがあります。飛び出してきた車を避けようとしてぶつかり、そのまま電柱に衝突したんです。時速40kmと大したスピードではありませんでしたが、随分と体が前に振られました。
もう少しでダッシュボードにぶつかる、というところでシートベルトで体が引き戻されました。そのシートベルトの圧迫で、体を動かすたびにしばらく胸が痛かったのを覚えています。体の軽い子供であれば、もっと飛ばされるのではないでしょうか。
子供の命を守るためにはやはりシートベルトが大切ですね。この記事が困っているママの助けになれば、幸いです。