絵本は子供のためのもの。なんて思って子供と読んでいると、あれ?なんだかすごくいいことが書いてある。
すっと大人の心にも響く絵本、たくさんあるんですよね。子供が寝ている合間にひとりで読むのもおすすめな、大人向けの絵本を今回はご紹介します。
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大人にも絵本がおすすめな理由
子供が寝た後に一人で絵本を読むのも、なかなかいい時間の過ごし方だと思うわ。
子どもに絵本を読んでいると、大人も感動すること、おもしろいと感じることが多いと思います。
絵本は子供にとって分かりやすく、興味をもつように描かれていますよね。子供にとって分かりやすいということは、大人にとってもわかりやすいということ。
また、小説などの本とは違って、1冊を数分で読み切ることができます。
子育てをしていると、朝から夜まで忙しいですよね。ゆっくり映画を見たくても、本を読みたくても、まとまった時間が取れなかったり、子供が寝たと思ったら起きてしまって自分の時間が中断されたりしてしまいます。
絵本は隙間時間でひとつのお話を楽しめて、ワクワクや感動、そして絵も楽しむことができます。子供と一緒に絵本を楽しむだけでなく、時にはひとりでゆっくり絵本の世界を楽しんでみてください。
子育てに悩んだ時や、仕事や人間関係で疲れた心もきっと癒してくれますよ。
- 短時間で読める
- 分かりやすい内容
- 絵も楽しめる
今回は、子育てをするお母さん、お父さんにおすすめの心に染みる絵本を5冊、選んでみました。早速、ご紹介していきます。
ビロードうさぎ
あらすじと感想
おもちゃの棚や子供部屋のすみで小さくなっていたうさぎは馬のおもちゃに”ほんもの”について教えてもらいました。
それは子供にとってほんとうの友達になったおもちゃがなるもの。
そしてうさぎが、”ほんとうのうさぎ”になれたと喜ぶ日がやってます。男の子といつも一緒の幸せな毎日。まさか終わりが来るなんて…。最後には素敵な奇跡が起こります。
この絵本はおもちゃの気持ちを描いています。子供が、気に入って大事にしているおもちゃやぬいぐるみに話しかけること、よくありますよね。
そんな風に一緒に遊んだおもちゃは確かに、子供にとってほんとうの友達だよなぁ、とすごくお話に共感しました。
自分が子供の頃によく遊んでいたおもちゃは今どうなっているのかなぁ?なんて思いつつ、子供にはできるだけ長く飽きずに遊べるおもちゃを選んであげたいと思いました。
そんなおもちゃを見極めるのはなかなか難しいですが…
この絵本を見つけたとき、表紙のうさぎのかわいいけれどなんだか切ないような独特の雰囲気(ふんいき)にひかれて、借りる予定ではなかったのに手がのびました。
何度も開いて見返したくなるような魅力的な絵です。
この絵本、英語で書かれている原作を酒井駒子さんが抄訳、絵を書いています。世界中で翻訳(ほんやく)されて読み継がれているそうです。
あなたもぜひ一度、読んでみてください。
抄訳(しょうやく)とは?
原文のところどころを抜き出して翻訳すること。また、その訳文。
引用:コトバンク
翻訳とは違って、原作を短くして書かれた絵本なんですね。原作でじっくりお話を読んでみたい!という方はこちらからどうぞ。
世界の名作が日本語訳されている絵本もたくさんありますよね。そんな絵本を読み比べてみるのもおすすめです。
こちらの記事では絵本を使った英語教育についてまとめているので、気になる方はぜひどうぞ。
ワタルの気になるポイント ビロード
ビロードって何??
ビロードとは綿や絹、綿などで織られた織物で、表面に艶があり滑らかなさわり心地。ベルベットとも呼ばれていて、ドレスやカーテンなどに用いられています。
ベルベット画像
さて、気になることもすっきりしたし、次の絵本にいってみよう。
わすれられないおくりもの
あらすじと感想
そしてアナグマは死んでしまって、冬がきました。友達はみんな冬の間中、悲しみました。
春が来てアナグマの思い出をみんなで話していると、わすれられない贈り物を残していてくれたことがわかります。
アナグマがみんなに残した宝物のような贈り物とは、どんなものだったのでしょうか…。
この話を読んで、亡くなった祖父のことを思い出しました。大人になると子供が生まれたり、身近な人が亡くなったり、生と死について考える機会が多くなる気がします。
アナグマのように「みんなのことを心配しながら自分の死をまつ」ってすごいことだよなぁ、と人生について考えたり…
いつ何があるかわからないので(もちろん長生きする予定ですが)自分の子供に、今の自分が教えられることはしっかり伝えてあげたい。どんなことが教えられるだろう…。この絵本を読んでいろんなことを考えさせられました。
身近な人の死を経験したときなどに読むと、心が軽くなる絵本でもあると思います。
ワタルの気になるポイント アナグマ
というわけでアナグマについてちょっと調べてみました!
ヨーロッパアナグマ
引用:Wikipedia
イタチ科でヨーロッパやアジア、日本では本州、四国、九州に分布しています。
作者のスーザン・バーレイさんはイギリス出身。ヨーロッパのアナグマは体長1mほどで、日本にいるアナグマ(体長40~60㎝)より大きいです。
名前にもあるとおり、トンネルのような穴を掘って生活しています。入り口も数個あるそうです。すごいお家に住んでいますね。
絵本でもアナグマの家やトンネルなどが出てきます。特にトンネルは印象的な描かれ方をしているので、そこにも注目してみてください。
次はどんな絵の絵本かな?
動物を描いた絵本は子供も大好きですよね。こちらの記事ではおすすめ動物絵本を紹介していますので、合わせてどうぞ。
まいにちがプレゼント
この絵本を読むと、別の意味を知ることができます。
あらすじと感想
季節が変わったり、年が変わったり、時代が変わったり。そうすると新生活スタート!と意識しますが、気づけばいつもの毎日。となりますよね。子供と一緒だと、日々いろんなことが起きて新鮮に感じますが、それでもリズムができてきてくるといつもの毎日になります。
この本を読むと、わたしも昨日とは違う新しい自分になれる。なんだかすごいことに気づかされたような気がします。
この絵本の本文が始まる前に書かれているのですが、プレゼントってきくと贈り物を思い浮かべますよね。でも別の意味もあるんです。このお話しの最後にその意味がわかります。今日しかない1日を、時間を、一瞬を、大切にしなくちゃ、そんなことを想う絵本です。
子供と過ごしていると、楽しいこともたくさんですが、毎日がとても忙しく過ぎたり、この先が不安になってしまうこともありますよね。そんな時にぜひ読んで欲しい一冊です。
ワタルの気になるポイント いもとようこ
作者のいもとようこさん、ちょっとだけご紹介します。
兵庫県出身の絵本作家、挿し絵画家です。
いもと ようこ
ちぎった和紙の貼り絵に着色する技法によって、やわらかで暖かな表情の人物や動物、植物などを描く。創作童話の作家として活躍するほか、日本の昔話や世界の名作などの絵本の挿絵なども手がける。出版された絵本は300冊以上。
引用:Wikipedia
絵本は、昔から読み継がれる本がやはり人気です。あなたも子供の頃に、いもとようこさんの絵本に一度は出会っているのではないでしょうか?
いもとようこさんの公式ホームページもすごくかわいいですよ。
さて、次はどんな絵本かな?
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おまえうまそうだな
お父さんにもおすすめの1冊よ!
あらすじと感想
「ひひひひ……おまえ うまそうだな」ティラノサウルスが飛びかかろうとしたら「おとうさーん!」。アンキロサウルスは「うまそうだな」が自分の名前だと思い、それを知っていたティラノサウルスをお父さんだと思ったのです。
初めは戸惑っていたティラノサウルスも、純粋に自分のことをお父さんだと思うウマソウ(アンキロサウルス)に、いろんなことを教えてあげます。「はやくお父さんみたいになりたいなぁ。」でもウマソウはどうやってもティラノサウルスにはなれません。
教えることが無くなったティラノサウルスはウマソウと競争をしようと言います。そして…。
とても純粋なウマソウ。凶暴なティラノサウルスも少しずつ愛情をもつようになります。
「うわー、すごい!僕も早くお父さんみたいになりたいなぁ……。」
このセリフをいうウマソウがかわいくてたまりません。大きくて強いティラノサウルスと小さいウマソウが一緒に過ごす時間がとてもほほえましくて、どこか切なくて、短いお話なのに心を動かされます。お父さんと子供の関係が描かれているのも、なんだかすごくいいんです。
お互いを想い合うやさしさが心に染みる一冊です。
ワタルの気になるポイント ティラノサウルスシリーズ
ちょっと調べてみたらシリーズがいっぱい出ていたよ!
ティラノサウルスシリーズ
宮西達也さんの書いた作品です。第1作が今回紹介した「おまえ うまそうだな」になります。
全巻に出てくるのがティラノサウルス。凶暴そうなティラノサウルスが、いろんな恐竜と出会って、愛とやさしさを知っていきます。父と子、母と子の愛、友情などがテーマになっているお話は2018年10月に15作目が発売されました。
- おまえ うまそうだな
- おれはティラノサウルスだ
- あなたをずっとずっとあいしてる
- ぼくにもそのあいをください
- きみはほんとうにステキだね
- わたしはあなたをあいしています
- あいしてくれてありがとう
- であえてほんとうによかった
- いちばんあいされてるのはぼく
- わたししんじてるの
- あいすること あいされること
- やさしさとおもいやり
- ずっとずっといっしょだよ
- ヒヒヒヒヒ うまそう
- キラキラッとほしがかがやきました
こちらのサイトでは登場する恐竜や15作品の詳細などがチェックできます。
次はいよいよ最後の1冊だ!
ちいさなあなたへ
あらすじと感想
そして、いつかあなたが大きくなって経験するだろうこと。愛しいわが子へ向けたメッセージが描かれています。
子育てに疲れた時、子供が巣立って行く時、ひとりでそっと開いてほしいそんな本です。今よりもっと子供との時間を大切にしたい、と読んだ後に感じました。
「somedayちいさなあなたへ」
この“somedayいつか”という言葉がとても心に残ります。
赤ちゃんとの生活は毎日が精一杯で、いつまでも小さいままでいるような気がしてしまうけど、この本を読むといつかは大きくなって自分のもとを離れる日が来る、ということを意識します。
子供がもう大きくなったお母さんが読むと、まだ小さかった頃のことをとても懐かしく愛おしく思い出すのではないでしょうか。
柔らかい絵とともに見開き1ページに書かれたとてもきれいな一行の文。子供を思うママの気持ちが、自分の気持ちとリンクしてやさしく心に響きます。
ワタルの気になるポイント 絵本には3回出会う
絵本には3回出会うって聞いたことがあるんだけど、そのことを思い出したよ!
1回目は子供の頃。親に読んでもらう時。
2回目は親になって子供に読んであげる時。
3回目は人生を振り返る時や孫に読んであげる時。
その時々に心に残る絵本は違うと思います。想い出の一冊を、親子で読み次いでいくのも素敵ですね。
僕も今度本屋さんに出かけて、子供たちに読みたい絵本と自分で読みたい絵本を探してみようかな。
あなたもぜひ、ご紹介した絵本を読んでみてください。
まとめ
- 絵本は短い時間で読めて、わかりやすく、絵も楽しめるので大人にもおすすめ
- 玩具の気持ちが心に染みる「ビロードのうさぎ」
- アナグマの生き方が心に染みる「わすれられないおくりもの」
- 毎日の大切さに気付かせてくれる文が心に染みる「まいにちがプレゼント」
- 父と子の愛が心に染みる「おまえ うまそうだな」
- 愛しいわが子へのメッセージが心に染みる「ちいさなあなたへ」
子育てや仕事で忙しい毎日の中で、ゆっくりと自分の時間を楽しむのにおすすめな絵本。
今回は大人の心にも染みる絵本をご紹介しました。
子育てが上手くいかない時や、何かに悩んだ時、子供が眠ったあと、ひとりでゆっくり絵本の世界に入り込んでみてください。心が楽になるかもしれません。