引越しは、新しい環境への期待と、その環境に馴染めるかという不安とさまざまでしょう。それは大人も子どもも同じです。
むしろ子どもの方がストレスを抱えてしまったり、それを上手く周りの大人に伝えられず抱えてしまうこともありフォローが必要な場合があります。
では、小学生の子どもを持つ家庭では、どのようなタイミングで引越しをするのがベストなのでしょうか?引越しをする際におさえておきたい配慮のポイントもご紹介しておりますので、ぜひ注目してみてください。
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低学年と高学年のメリット&デメリット
低学年と高学年での引越しは、違いがあるのでしょうか?メリットデメリットで見比べてみましょう。
低学年
- 仲良しグループがまだ固まっていないので馴染みやすい
- 転校生のことを新しいお友達と素直に受け入れられる
- 勉強の遅れが取り戻しやすい
- 転校後3年以上は一緒に過ごす時間がある
- 方言のある場合に周りとの違いから話すことを嫌がる場合がある
高学年
- 子どもなりに分別がついてくるので方言があっても差別されにくい
- 仲良しグループが出来始め馴染むのに時間がかかる
- 在学期間が少なく卒業アルバムの写真が少ない
- 修学旅行や林間学校などに参加できないと仲間意識が薄いまま卒業になってしまう
- 転校先の授業に差があると追いつくのが難しい
進級時と学期途中のメリット&デメリット
低学年と高学年では大きく違いが見られましたね。では、進級時の引越しと学期途中の引越しでは違いがあるのでしょうか?
進級時
- 勉強:カリキュラムは学年単位で決められているので転校前との遅れを気にしなくてよい
- イベント:年間行事に全て参加できる
- 友達関係:クラス替えのタイミングなら周りと同じように新しく友達作りを始められる
年度の始まりから新しい生活をスタートできるので、どの項目においてもキリ良く始められます。
学期途中
- 勉強:転校先の方が進んでいた場合、遅れを取り戻さなければいけない
- イベント:転校のタイミングによっては参加できない行事がある
- 友達関係:転校生として気遣ってもらえる
学校のある地域の差によりますが、転校後の方が勉強の進みが早い場合があります。特に高学年での引越しでは勉強の内容が難しくなってくるので、遅れを取り戻すのに時間が掛かるでしょう。
引越しのお悩み
- 私は中学入学と同時に引っ越しをしました。入学と同時なので転校生ではないのですが、やはり最初は同じ出身小学校同士で集まったりして、馴染めませんでした。結局、沢山友達が出来たという感じでは無かったです。妹は5年生で転校生です。転校生なので、誰かが世話を焼きにきたり、話しかけてきたりしてきたようです。また、小学生は休み時間に一緒に遊びますよね。秘密基地に案内してもらったりして、仲良くなっていったようです。振り返ってみると、キリのいいところで転校した私より妹の方が馴染んでたし、友達もいっぱい出来たようです。中学校になると、勉強も張り合うようになったりするし、また部活が忙しくなって誰とでも友達ではなくなります。転校は早い方が馴染みやすいと思います。
- 都会の小学校から田舎の小学校に転校させた事の有る経験者です。実際には4年生の一学期に転校させました。転校させて気に成った事は第一に一番気に成ったのは授業の差。第二に気を使いすぎる教師。第三にPTAの強さ。第四におっとりしている生徒。あまりの違いにどっちが良いのかわかりませんでした。教科書も違い、今までのガッチリした物から一年生用みたいなペラペラに成りました。学習面から考えれば今まで中学からをお勧めします。友人イジメを心配するなら早く転校する事をお勧めします。なぜなら遅ければ遅いほどよそ者です。仲間に成るのは難しいです。
引用:教えて!goo
回答した方々のおすすめのタイミングはさまざまでしたが、引越し先の様子や子どもの性格などをふまえて、ベストな時期で引越しができるといいですね。
引越しによる鬱(うつ)
そもそも、うつ病になるとどのような症状が出るのでしょうか?
うつ病は、日常で感じる一時的な気分の落ち込みなどではありません。言葉では表現しようがないほどつらい沈んだ気分または興味・喜びの喪失が、ほとんど一日中ほぼ毎日、2週間以上続き、仕事や日常生活の困りごとが出てきてしまうーこれが「うつ病」なのです。
引用:うつ病 こころとからだ
さらに、子どものうつ病ではこちらの症状も見られます。
- やる気がなくなる
- 物事に関心がなくなる
- イライラしやすい
- 落ち着きがなくなる
- 攻撃的になる
これらの症状が見られたら、うつ病のサインと捉えていいでしょう。
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おさえておきたい配慮ポイント
引越しに対していいイメージを持てるようにする
- 新しい部屋をどんな雰囲気にしたいか話し合う
- 新しい習い事を探す
- 引越し先で出掛けてみたいところを探す
- 家具・家電の置いていないまっさらな新しい部屋を見せる
引越し後の生活をイメージさせることで、先がわからないことへの不安を軽減しうつ状態を回避できる可能性が高くなります。
引越し先を散策する
- コンビニ
- 公園
- 児童館
- スーパー
- レストラン
決して特別な場所ではありませんが、人は一度見たことのある場所に、安心感を感じられるそうです。公園や児童館では同じ学校になる子どもたちも多く遊んでいることが多いので、そこで顔見知りになれたら更に心強いですね。
また、親としては自宅付近や通学路の安全性も気になるポイントだと思います。地震があったときの避難場所や不審者に遭遇したときに逃げ込めるような場所も確認しておくと安心でしょう。
荷造りを手伝わせる
- 荷造りをすることで、引越しを実感させる
- 今の場所をはなれる心の準備をする
- 新しい環境への心の準備をする
引越し後の変化を観察する
- 子どもの変化に注意する
- 新しい担任と連絡しやすい環境を作る
引越し後は荷ほどきや事務手続きなどで忙しいですが、子どもにとって「転校」はとても大きなイベントです。早く子どもの異常がわかれば早めの対策がとれるので、小さな変化にも注意して観察しましょう。
新しい環境に馴染めなくても責めない
- 子どもの話をよく聞く
- 自分が今抱えている気持ちを吐き出させる
- 自分自身が抱えている問題を客観視できるように見守る
- 子どもが安心して過ごせる環境を作る
自分の子どもがうつ傾向にあると感じられた場合、親として今すぐどうにかしてあげたいと思うでしょう。ただ親の焦りは子どもに良い影響は与えません。すぐに解決できる子、時間のかかる子など個人差があることなので、周りの大人は余裕を持って受け入れてあげましょう。
そんなときはこれらの記事をぜひご覧ください。
子どもでも荷造りが楽しめるアイテム
子どもにとって、ドキドキワクワクな引越しをお手伝いしてくれる便利アイテムをご紹介していきます。今回ご紹介するアイテムは簡単に使え、安全性の高いものなので、子どもでも使いやすくなっています。気になるアイテムは見つかるでしょうか?
ひもくるりん
段ボールや新聞紙をひもで結ぶのは子どもだと難しいですよね。こちらはひもをフックに引っ掛けてクルクル回すだけで簡単にひもを結べるアイテムです。使い方は動画もご覧ください。
ボックスカッター
持ちやすく刃先が本体に隠れているので安全に切ることができます。子どもだけで使うのが心配な場合は大人が一緒に手を添えてあげると安心ですね。
マイクロファイバークロス手袋
手袋になっているので小さな子どもでも簡単にお掃除できます。大人の大きな手では入らないような狭いスペースのお掃除をお願いするのにぴったりなアイテムです。
電車DEおそうじくん
電車好きにはたまらないアイテムです。大人サイズもあるので親子でお揃いはいかがでしょうか?
まとめ
- 低学年の引越しの方が勉強の遅れを取り戻しやすく、友達の輪に入りやすい
- 進級時の引越しの方が勉強や学校行事の区切りが良くスムーズに新しい生活をスタートできる
- 引越しにより、子どもがうつ病になることがある
- やる気がなくなる
- 物事に関心がなくなる
- イライラしやすい
- 落ち着きがなくなる
- 攻撃的になる
- おさえておきたい配慮ポイント
- 引越しに対していいイメージを持てるようにする
- 引越し先を散策する
- 荷造りを手伝わせる
- 引越し後の変化を観察する
- 新しい環境に馴染めなくても責めない
わたしの小学校はこじんまりとしたところで人数もさほど多くなく、高学年で転校生が来てもすぐに仲間になっていました。そんな環境からもしもマンモス校に転校することになったらと想像すると、それだけで心も体も負担が大きくかかるだろうなと思います。
家庭の事情はさまざまなので今回の記事にある、おすすめのタイミングでの引越しが難しい場合もあるかと思いますが、子どもの性格をふまえ新しい環境を楽しめるように、周りの大人がケアしてあげられるといいですね。
大人も子どもも楽しめる引越しができることを、願っています!