大人から子供までみんな大好きツナ缶ですが、フタを開けるだけで使えるので、子育て中の忙しいお母さんたちのレシピにはよく登場していると思います。
さらに栄養もあり高たんぱく質でヘルシーなので、某スポーツジムではダイエット食としても推奨されています。
だけどいくら簡単に使えるからといって、すべての料理にツナ缶を使うわけにはいきませんよね。
食事のバランスが特に大事な授乳中の時は、1日に何回くらい使ってもいいのかな?どれくらい食べると体に影響が出るのかな?など、お母さんたちの疑問に答えていきたいと思います。
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授乳中、ツナ缶は控えるべき?
今は色々な味付けやサイズのツナ缶が売られていますが、一般的なサイズのツナ缶(油漬けの薄型70g)のもので、約200Kcalあります。
そのうちの可食分は50g程度ですので、油を捨てずにそのまま料理に使用すると、少し高カロリーな食品になってしまいます。
その点、水煮のツナ缶だとカロリーは約1/4の50kcal程度に抑えられ、油も使用していませんので脂質は1缶あたり1gほどになります。
参考:はごろもフーズHP
授乳中や出産後のお母さんの体には、多くのたんぱく質が必要です。そのため、たんぱく質が多いツナ缶を特別控える必要はありません。むしろ積極的に利用して、不足しがちなたんぱく源として補給してほしいです。
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」によると、授乳期は18歳以上の成人女性の1日の必要たんぱく質50gに、プラス20g増やすように推奨しています。
- 18~49歳女性の1日のエネルギー必要量⇨2000kcal(授乳中は+350kcal)
- 18~49歳女性の1日のたんぱく質の必要量に+20g⇨70g
しかし過剰摂取になりやすい脂質に関しては、授乳中でも特別に増やしてほしいことは書かれていませんので、なるべく脂質のない水煮を選び、1日のたんぱく質70gの内訳バランスを考えながら摂取しましょう。
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の理想の割合と、動物性たんぱく質の種類(肉・魚・鶏卵・乳製品など)から考えると、ツナ缶は1日1~2缶程度なら全く問題ありません。
70g(可食量50g程度)のツナ缶=1~2缶程度が目安
ただし、1度の食事で摂取する動物性・植物性たんぱく質の総量は25gまでに抑え、毎食時にバランスよくたんぱく質をとり入れることを考えると、1回の食事に1缶までがよいでしょう。
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授乳中にツナ缶を食べる時の注意点3つ
ツナ缶はヘルシーでたんぱく質も多く、できれば毎日たくさん食べたい所ですが、実は少し気を付けてほしい点がありますので、参考にしてみてくださいね。
EPA・DHAの含有量は期待しない
発達中の子供の脳や大人の認知症予防にも有効とされている海洋由来のオメガ3系脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸)の含有量が、ツナ缶にはあまり含まれていないと言われています。
このオメガ3系脂肪酸は、母体が摂取したものが母乳に移行すると言われていますので、授乳中のお子さんのためにも一生懸命摂ろうと頑張っているお母さんもいるかと思います。
しかし、ツナ缶は残念ながら他の魚介の缶詰よりもDHA・EPAの含有量が少なめなんです。
引用:サントリーウエルネスHP
1日にDHA・EPAを合わせて1000㎎以上摂ると良いとされていますが、上から4番目のツナ缶だけで摂取しようとすると、かなりハードルが高くなり、食事のバランスも崩れてしまいます。
良質な母乳を作るにはバランスのよい食事が大切です。
ツナ缶に含まれる栄養素ばかりを気にせず、食べる時はどんな食材にも合う便利さや手軽さ、味の好み、値段の手ごろさなどでツナ缶を選んで幅広く利用するようにしましょう。その方が長い目で見た時に、食事のバランスもよくなるはずです。
乳腺炎への注意
ツナ缶に使われている油は、魚の脂ではなく植物性の油(大豆油や加工されたサラダ油など)なので、油漬けのツナ缶を多く食べてしまうと、同時に加工油を多量に摂ってしまうことになってしまいます。
血液をドロドロにして母乳の質の低下を招き、母乳がまずくなった結果、母乳を作りだすバランスと飲んでもらうバランスが崩れ、乳腺炎を引き起こす原因になります。
缶詰にされた段階で魚の脂も漬け油に多少は溶け込んでいるとは思いますが、元々ツナ缶に使用する魚の部位が脂のない部分なので、ツナ缶の油は、ほとんど加工油と考えておいてください。
BPA(ビスフェノールA)の溶け込み
BPA(ビスフェノールA)は、プラスチックの安定剤や缶詰の内側に塗装される合成樹脂の原料で、洗剤や酸、熱や油脂などに溶け出す性質のある化学物質です。
酸性の強いトマトの缶詰でも溶け込み量の検出結果の多さで、その存在が広まりましたが、油を使用したツナ缶でも過去の検査で多くのBPAが検出されたこともあり、ツナ缶でも見逃せない物質となってしまいました。
このBPAは母親の過剰摂取により母乳に残留することが分かっていますので、母乳を飲んだ乳児の体内にも入ってしまいます。
母乳試料以外で報告されているヒトサンプルのBPA濃度結果を表3に示す。臍帯血や羊水,成 人血清中のBPA濃度の測定結果と比較すると,高濃度 であることが明らかとなった。
今回,102検体(100%)すべての初乳検体からBPAが抽出されたこと,またその濃度が,血清や臍帯血・羊水に比べて高い濃度であることは,授乳行為により,初乳を摂取する新生児にBPAが移行していることを示唆している。
また、BPAの有害性は短期間に発生するというよりも、妊娠中や授乳期に受けたBPAのせいで、将来的に神経障害による多動行動を見せたり、性機能の未発達などを引き起こす可能性があると言われています。
残念ながら缶詰を食べたりプラスチック製品を利用している間は、このBPAを完全に避けることが出来ないのです。
なるべくプラスチック製品を使用しない(ガラス容器やステンレス製品を選ぶ)、缶をそのまま加熱使用しない、BPAを使用していないことを明記している製品を選ぶようにするとよいです。
ツナ缶の場合も、レトルトパウチのものや、BPAフリーのツナ缶を選んだり、BPAに関してきちんと対応していると宣言している会社のものを購入するなど、消費者側が行動することも大切です。
国内で数少ない、缶の内装に合成樹脂を使用していないと記載しているツナ缶です。使用しているスープの材料も国産無農薬で安心安全です。
お子さんに使う哺乳瓶も、BPAフリーのものを選んでみませんか?見た目もとってもオシャレですよ。
ツナ缶をよりおいしく食べるには?
ツナ缶とひとことで言っても色んな種類があります。ここでは、一般的に手に入りやすいツナ缶で説明していきます。
ツナの形状と缶の大きさ
缶詰にされているツナの形状は大きく分けて3種類あります。
引用:はごろもフーズHP
多くの方は普段フレークタイプを使っていると思いますが、ブロックタイプ(ソリッド・ファンシー)や、かたまり(チャンク)タイプも簡単に手に入れることができます。
その中でもかたまり(チャンク)タイプは、見た目や形状から鶏肉や豚肉の代わりに使うことが出来ます。
かたまりなので食べ応えもあり、保存も効くツナ缶なので、いざという時のためにも常備しておきたいですね。
こちらのかたまりタイプは、大きい缶のタイプ(70gタイプの缶のおよそ2倍のサイズ)になるので、購入時は、パッケージと共に、缶の大きさも参考にして探してみてくださね。
【使用例】
- 親子丼の鶏肉の代わりに
- カレーやシチューの豚肉の代わりに
- かたまり肉の料理への使用
参考レシピ:シーチキンで安くて美味しい☆他人丼
◎材料2人分
ツナ缶(かたまりタイプ) 1缶
玉ねぎ 半分
卵 3個
★あわせ出汁
水 100ml
醤油 大さじ3
みりん 大さじ2
砂糖 大さじ1
だしの素 小さじ半分
(三つ葉や刻み海苔などお好みで)
詳しい作り方はコチラから
使われている魚の種類
『ツナ缶=マグロ』と思っている方が多いと思いますが、実はそうではありません。
引用:いなば食品HP
注目してほしいのが、カツオを使用しているという点です。
よくスーパーで見かけるマグロのツナ缶で使用されているのは、キハダマグロが多いように感じますが、マグロとカツオのツナ缶には味も値段も大きな差がありませんので、すべて美味しく食べることが出来ます。
栄養素も大きな差はないので、気分次第で使い分けても楽しいですね。
ツナ缶の原料のマグロやカツオについて詳しく書かれた記事もぜひ読んでみてくださいね。
ハルカがオススメする最強のツナ缶の食べ方
なるべく油を摂らないように、水煮タイプや油や塩が完全無添加なタイプを選ぶようにしていますが、どうしてもパサパサした食感に物足りなさを感じることがあります。
①ゴマ油を少しだけツナ缶に混ぜる
これは風味と食感を良くするためだけに、ゴマ油を使います。ごま油の栄養素などは気にせず使っています。
しかし、大量に使用すると油の過剰摂取になってしまうので、70gの缶の場合は小さじ1/2程度におさえています。かたまりよりも、フレークの時によくやっています。
②オメガ3系脂肪酸補給のためにエゴマ油を混ぜる
意外と少ないツナ缶のオメガ3系脂肪酸を簡単に補給するために、エゴマ油(またはアマニ油でも可)をちょい足しして使います。
この2つの油は、植物由来のオメガ3系脂肪酸(αリノレン酸)を多く含み、小さじ1杯で1日の基準量を満たせる油なので積極的に使っています。
欠点として、加熱料理に使えないこと、酸化の進みが他の油よりも早い。という点があげられます。なので、少し面倒ですが小さいものを購入して冷蔵庫保存をし、すぐに使い切るようにしています。
加熱料理に使えないということは、レシピもある程度決まってしまいます。
ツナ缶のパサパサ感を緩和してくれて、植物由来と海洋由来のオメガ3系脂肪酸も同時に、そして簡単に摂れることを考えると、エゴマ油(たまにゴマ油も一緒に)+ツナ缶の使い方は最強のオススメ方法です。
小さいサイズで酸化しにくい遮光瓶に入っているので、ちょい足しレシピに使えます。純国産のエゴマ油です。
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まとめ
- 授乳中でもツナ缶は控える必要はなく、1日1~2缶を適量摂取する
- 1日の食事のバランスを考えて、なるべく水煮のものを選ぶとよい
- ツナ缶を含め、1度に摂取するたんぱく質として25gを目安に、植物性たんぱく質も一緒に摂るとよい
- ツナ缶を使う時の注意点3つ
- ツナ缶に含まれるEPA・DHAは意外と少ないので過信しない
- ツナ缶に使用されている油は魚の脂ではないので、気を付ける
- ツナ缶等に含まれるBPAも少し気にしてみる
- ツナの形状には種類があるので、用途によって使い分けるとレシピの幅も広がる
- ツナ=マグロだけではないので、色んな種類を楽しむとよい
- ツナ缶のパサパサが気になった時は、オメガ3系脂肪酸の多い油を足すと食感も脂質バランスもよくなるので一石二鳥である
たんぱく質も豊富で何の食材でも合う、万能なツナ缶ですので今まで以上に上手に取り入れて、子育中のお母さんたちのレシピを増やすのにどんどん使ってほしいと思います。
フレークのツナ缶は離乳食にも向いていますし、レシピもたくさんあります。授乳が終わったお子さんと一緒に、ツナ缶を使った同じメニューのものを食べる日もそう遠くはないと考えると、なんだかワクワクしてきますね。
授乳期は色々と大変ですが、元気に大きくなるお子さんの姿をみながら、幸せな子育てライフを送ってください。
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